第11回おきでんシュガーホール新人演奏会オーディションでグランプリを受賞したピアニスト新崎誠実(なるみ)の記念リサイタルが8日、南城市文化センターシュガーホールであった。
豊かな色彩や風の動きを感じさせる巧みな演奏で、自然のありようから人々の営みに至るまで、曲に込められた情景を鮮やかに描いて来場者を魅了した。
バッハの円熟期に書かれた作品「平均律クラヴィーア曲集」で始まり、左手だけで演奏するスクリャービンの「左手のための2つの小品」などを奏でる。ショパン「幻想曲」、フォーレ「舟歌」とつなぎ、ドビュッシーの「前奏曲集」第1巻へ流れる。「亜麻色の髪の乙女」に代表される表情豊かな12曲を繰り広げ、拍手に包まれた。
新崎は宜野湾市出身。第37回新報音楽コンクール第1位、2007年にフランスの第38回クロード・カーン国際ピアノコンクール第1位。
地域創造の公共ホール音楽活性化支援事業登録アーティストなども務め、全国各地で演奏している。