生乳1キロ、3円上げ 県酪農組合、メーカーと合意


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 県酪農農業協同組合(新里重夫組合長)は18日、県内乳業メーカーと生乳の買い取り価格を1キロ当たり3円引き上げることで合意した。価格の引き上げは2月1日から実施する。

2009年4月1日の15円引き上げ以来となる。県内大手乳業メーカーは「商品の値上げに関しては今後量販店との交渉に入る」とした。
 円安の影響を受け、配合飼料価格や輸送コストの高騰で県内酪農家の経営が圧迫されている。県外の大手乳業メーカーは、酪農家団体と1キロ当たり5円引き上げることで合意しており、県酪農組合もメーカー側に対し1キロ当たり5円の引き上げを要求していた。
 結果的に、消費者離れの懸念から値上げ幅は3円となった。県酪農組合の久場良保参事は「来年度は、原材料の豊作などで飼料価格は据え置かれるかもしれないが、輸送コストなどは引き続き値上がりが予想でき、厳しい状況が続くと思う」と話した。
 経営の厳しさから県内酪農業界では離農が相次いでいる。酪農組合によると、県内酪農家は03年は約180戸あったが、約10年で半数以上減少し、現在は68戸になっている。