大学院大、教授300人に 予算も確保、要望応え


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 【東京】政府は18日までに、沖縄科学技術大学院大学(OIST)の教授陣を現在の50人から将来的に300人規模に増やす方針を固めた。

2014年度予算の概算要求で計上したOIST予算198億円はほぼ全額確保する。19日に安倍晋三首相が仲井真弘多知事に方針を伝える見通し。
 OISTの整備拡充は知事が17日に首相に要請している。首相としては知事の要望に応えることで、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立て承認を促したい考え。
 県などでつくる大学院大学発展促進県民会議(会長・仲井真知事)が13日に決定した決議に基づき、知事は(1)世界最高水準の機関にふさわしい規模、教授陣300人規模への拡充(2)14年度以降の200億円規模の予算確保(3)研究結果を活用した知的産業集積の形成に向けた施策―を求める。
 山本一太沖縄担当相は5月の経済財政諮問会議で、関係閣僚と県など構成する「沖縄イノベーション(技術革新)特区推進本部」を創設し、OISTや琉球大を先端的で学際的な研究拠点とする計画を説明。首相は「県民に目に見える形で新しい産業が立ち上がるよう大胆に取り組んでほしい」と指示していた。