東京商工リサーチ沖縄支店は20日、一戸建て、共同住宅を自社で設計・施工する県内ハウスメーカーの年間販売数と、県内で分譲マンションを開発する企業の契約実績(2012年10月~13年9月)をそれぞれ発表した。
一戸建て部門の1位は4年連続で大成ホーム(浦添市)。前年比18戸増の133戸だった。共同住宅部門は沖創建設(那覇市)が4棟増の24棟で2年ぶりに1位となった。調査企業集計の総販売戸数、棟数、マンション契約戸数は旺盛な住宅需要を反映し、全て前回を上回った。住宅ローン金利の低下と消費税増税前の駆け込み需要が後押しした。
沖縄支店が把握するハウスメーカーで県内に本社がある社を対象にアンケート調査し、一戸建て部門で38社、共同住宅部門で26社から回答を得て集計した。一戸建ての総販売戸数は17・5%増の1199戸、共同住宅は9・2%増の213棟だった。回答した社の前年実績と比較した。
沖縄支店によると、住宅需要は八重瀬町や中城村、浦添市、宜野湾市など区画整理地域やゆいレール沿線などを中心に増加。
同支店は「世帯数が増加している地域で需要が高い。景気の底上げになっている。次期も引き続き好調が続く」と分析した。
一戸建ては38社のうち、71・1%に当たる27社が前年より販売戸数を伸ばした。減少したのは9社で、同数が2社だった。
共同住宅は26社のうち53・8%の14社が増加し、減少9社、同数3社だった。
一戸建ての2位は徳里産業(嘉手納町)で20戸増の102戸、3位はアイムホーム(北谷町)で5戸増の87戸だった。増加数最多はゆがふハウス(宜野湾市)の31戸だった。
建築構造別では鉄筋コンクリート(RC、WRC)を主とする企業が24社と最も多く、木造は8社、コンクリートブロック(CB)4社、鉄骨(S)2社となった。
共同住宅2位は大晋建設(那覇市)で13棟増の22棟、3位は大鏡建設(同)で2棟減の21棟。増加数トップは大晋建設だった。
一戸建て、共同住宅の対象企業40社(重複を含む)の中で、建築指名特Aクラスは15社で37・5%を占めた。
◆マンション 大和ハウス首位
分譲マンションは実績があった13社の契約総数は前年比81・1%増の1338戸で大幅に伸びた。企業別で那覇市おもろまちの県内最高層マンション「リュークスタワー」などを分譲する大和ハウス工業(大阪市)が270戸増の312戸で1位となった。
県内で分譲を手掛ける県内外の企業を対象に調査。売り手市場を反映し大型物件の開発や開発棟数を増やす動きが活発で、100戸以上の実績があった企業は前年の2社から6社に増加した。建設は那覇市が最も多く、浦添市や北谷町、中城村など9市町村で進んだ。前年より減少したのは2社、同数は1社だった。
契約数2位はプレサンスコーポレーション(大阪市)で75戸増の161戸。那覇市と浦添市で計4棟、229戸を売り出した。
3位はエールクリエイト(那覇市)が25戸増の143戸で県内企業トップを守った。北谷町と那覇市で分譲し契約数を伸ばした。