県立埋蔵文化センターが那覇市の首里高校で発掘調査を進めている「中城御殿跡」の現地説明会が21日、同校グラウンドで開かれた。約40人が参加し、地中から姿を現した琉球国王の世子(世継ぎ)が暮らした邸宅跡を見学した。
「中城御殿」は1621~40年ごろ、現在の首里高校敷地内に造られた。昨年7月、新校舎建設に向けた試掘調査で遺構が見つかった。排水溝を有する井戸跡や基壇として使われた石積みも発掘された。人々が食したとみられるタマンの骨など、当時の生活がうかがえる数々の遺物が出土した。調査班の羽方誠主任専門員は「王子が住んでいた邸宅で、こだわりを持って造られている」と解説した。