名護商工が初代王者 県高校10人制ラグビー


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 ラグビーの第1回県高校10人制大会が21日、県総合運動公園ラグビー場で開かれた。決勝は名護商工が46―0で宜野座を退け、初代王者となった。美里が3位となった。上位3校は九州10人制大会(来年3月21~23日、鹿児島)に派遣される。

 10人制はこれまで15人制の新人戦大会と併せて開かれていたが、今回から切り離して開催。少人数のチームが出場しやすくなり、試合経験を積むことで競技力の向上を図ることを目指した。

◆名護商工/パスつなぎ 足で圧倒
 「ヤマ場だった」(小菅爾郎監督)という初戦の美里戦に競り勝った名護商工。決勝はパスをつないで広いフィールドを縦横に駆け、足で宜野座を圧倒した。
 一般的な15人制より選手が少ない10人制。いったん守備のラインを突破されると、止めるのが難しくなる。名護商工は積極的にタックルを仕掛けて相手をつぶし、ここから自分たちの流れをつくった。
 「相手が走る前に、踏み込んで止めにいく。いつも言っていることができた」と小菅監督。守備の中心となった喜瀬達也は「一発で倒すことを意識した。決勝は、うまくできた」と胸を張った。
 相手攻撃を抑え込むと、後は名護商工ペース。得意とする速いテンポの展開ラグビーをやるだけだった。
 県選抜メンバーに選ばれた宮里侑樹を中心にボールを素早くつなぎ、オープンスペースから次々にトライ。前半だけで5トライと大きく先行、後半も3トライで46―0と突き放した。
 177センチ、105キロの藤田龍もチーム一の体格を生かし力強く前進。「スクラムで負けないことを意識した」といい、攻撃の起点の一つになった。
 花園を懸けた10月の大会では準々決勝で宜野座に敗れた。新チームでその“借り”を返し、つかんだ優勝を喜んだ主将の宮里。九州大会でも「走って前に出るタックルで頑張りたい」と力を込めた。(宮里努)

決勝 宜野座―名護商工 相手守備をかわして、ゴールへ走る名護商工の宮里侑樹(右)=21日、県総合運動公園ラグビー場
初代王者になった名護商工のメンバー