全日本空輸(ANA)は、那覇空港を中継拠点(ハブ)とする国際航空貨物事業で、沖縄―広州(中国)線を2014年3月5日に新設する。沖縄直行により既存の路線よりも輸送時間が半日~1日短縮される。
同社は「広州には自動車関連部品や電子部品を扱う日系企業が多く、日本向け貨物を中心に取り込むことができる」と説明している。
広州周辺には、トヨタ自動車やパナソニックなどをはじめとした日系製造業が集積している。沖縄から運ばれた部品が広州で組み立てられ、完成品として広州から日本、北米などその他海外へ運ばれることが見込める。
広州の他にも、1月1日から青島、5月にはシンガポール線が就航する。多くの部品や貨物が沖縄に集まることが予想でき、アジア各地で発生した故障品を沖縄で修理したりするリペア(修理)センター立地の可能性も出てくる。
新規路線就航により、ANAの沖縄からの貨物便就航地点は国内は成田、羽田、関西、中部の4カ所、海外はソウル、上海、台北、香港、バンコク、青島、広州、シンガポールの8都市で合計12地点となる。