【ドイツ】沖縄文化などドイツで紹介 大学教授らが講演


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沖縄を紹介する催し「沖縄―もうひとつの日本」の参加者ら=11月30日、ドイツのデュッセルドルフ市

 文化や歴史など、さまざまな側面から沖縄を紹介する催し「沖縄―もうひとつの日本」が11月30日、ドイツのデュッセルドルフ市で開かれた。在デュッセルドルフ日本国総領事館とハインリッヒ・ハイネ大学現代日本研究所による初の共催イベントで、同総領事館が沖縄県を単独で取り上げるのも初めて。ドイツ人学生や一般来場者ら約80人が参加した。琉球大学からの交換留学生・本若卓也さんと澤岻理沙さんも発表した。

 嶋崎郁(かおる)総領事が「日本の文化や伝統はよく根付いているが、沖縄のことはまだよく知られていない。この素晴らしくて興味深い、歴史のある県を紹介したい」とあいさつした。本若さんと澤岻さんは9月まで琉球大学で学んだティーロ・ベーヴァーさんと共に「私の沖縄」と題して発表。石垣出身の本若さんは特産物のパインや東京からの直行便があることなどを話した。
 澤岻さんは「祖父や祖母の話す言葉は標準語と全然違う」と例を挙げながら説明。清明祭(シーミー)やエイサーなどの様子を写真で見せた。ベーヴァーさんは思い出深いものとして台風やハブ酒、ハーリー、自転車での本島一周などを挙げた。
 石垣出身の崎原永人さんが三線で「てぃんさぐぬ花」など5曲を演奏。空手の演武もあり、大きな拍手が送られた。このほか文学や食文化について同研究所の前みち子教授らが講演した。全ての講演がドイツ語で行われた。参加者から多くの質疑があった。
 県がドイツ語で作成した沖縄の案内パンフレットも会場に用意され、多くの人が手に取っていた。(田中由希香通信員)

※注:嶋崎郁総領事の「崎」は、「大」が「立」の下の横棒なし