キングス、堅守で完勝 bjリーグ第21戦


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キングス―埼玉 第4クオーター、積極的な守備を見せるキングスの狩俣昌也=2日、那覇市民体育館(金良孝矢撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=17勝3敗)は2日、那覇市民体育館で埼玉ブロンコス(東地区11位=2勝20敗)と今季第21戦を行い、83―62で勝利した。

キングスは第1クオーター(Q)から3点シュートが好調で、小菅直人や岸本隆一がテンポ良く決めて流れをつかんだ。第2Qは、狩俣昌也の外角やアンソニー・マクヘンリーのドライブで得点して39―35とリードを守って前半を終えた。後半に入ると持ち味の堅守が力を発揮。金城茂之が激しく守って攻撃への流れをつくった。ジェフ・ニュートンもリング下で存在感を示して快勝につなげた。埼玉との第2戦は3日午後2時から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(18勝3敗)
83―62(22―15,17―20,28―13,16―14)
埼玉ブロンコス(2勝21敗)
 【評】キングスが堅守から流れを引き寄せた。前半はキングスが外角から得点して試合の主導権を握ったが、埼玉はインサイドやミドルで得点して応戦した。第2Qはキングスのターンオーバーが増え、リバウンド争いで優位に立った埼玉が勢いに乗った。第3Q以降はキングスが守備から攻撃につなげる本来のリズムを取り戻した。埼玉は要所でパスミスなどが出たことが痛かった。(平安太一)

◆後半に守備修正した
 伊佐勉HC(キングス)の話 新年一発目の試合で勝てて良かった。第2Qはオフェンスリバウンドを簡単に取られて、それが失点につながった。守備ではポジショニングなど単純なことができていなかったので、後半にはそこを修正した。次戦もチーム全員でハッスルしたい。

◆第3Qにやられた
 石橋貴俊HC(埼玉)の話 前半はキングスの攻撃を防げていなかったのに、相手のシュートが落ちていたので自分たちが守れていると思ってしまった。それが第3Qにやられた要因になった。

◆第3Q 一気に覚醒 新年の初戦飾る
 第3クオーター(Q)が勝負の分かれ目だった。キングスはニュートンのインサイドを皮切りに金城のドライブ、マクヘンリーの3点弾で得点を重ね、一気に埼玉を引き離した。
 第1Q、キングスは小菅や岸本が長距離から得点してリードを保ったが、埼玉は昨季リーグ得点王のジョン・ハンフリーを中心に内外から応戦した。第2Qからキングスの決定力に陰りが見え始め、リバウンドから得点につなげる埼玉の猛攻を許した。それでも「シンプルに攻めようと思った」と言う狩俣昌也が要所で3点シュートを沈めて埼玉の流れを断ち切った。
 前半を終えた時点でキングスのリードは4点。ハーフタイムで伊佐勉ヘッドコーチが確認したのは「ディフェンスを徹底すること」。その言葉を背に受けた選手らはコートで躍動し、小菅や金城がスチールから攻撃につなげた。埼玉の板倉令奈が千葉ジェッツ時代のチームメートで、「成長している姿を見せたかった」という狩俣も、果敢にボールに食らいついた。
 攻守で活躍した狩俣は「練習してきたシュートを打てた」と満足そうな笑顔を見せ、「2014年はキングスがチャンピオンになる年だ。団結の力を信じてチームで成長したい」と言い切った。(平安太一)