気球で尖閣上陸図る 中国人男性 海に落ち、11管救助


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 1日午後4時15分ごろ、熱気球での尖閣諸島・魚釣島上陸に失敗し、領海内で漂流していた中国人男性(35)=河北省=を第11管区海上保安本部の巡視船が救助し、中国当局の船に引き渡した。男性にけがはない。

 11管によると、男性は熱気球に乗り、中国・福建省福清市を1日午前7時ごろに出発した。その後、何らかの理由により海上に不時着し、持っていた無線機で救助を要請した。
 1日午後2時半ごろ、台湾の台北救難調整本部から海上保安庁に救助要請があった。11管が巡視船2隻とヘリコプター1機を出動させて捜索したところ、魚釣島から南へ約22キロの海上で不時着した熱気球と、近くに浮いていた男性を発見した。男性は「魚釣島に向かい、上陸するつもりだった」と話したという。
 11管は入管難民法違反での立件も検討したが人道的観点から1日午後7時50分ごろ、魚釣島の西約26キロの海上で、男性を中国公船「海警2151」に引き渡した。