声掛け事案半減 警察官が児童登下校見守り


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開南小学校の渡名喜留美子校長(左)と情報交換しながらメモを取る県庁前交番の仲程通夫所長=2013年12月9日、那覇市久茂地の同小校長室

 制服を着た警察官が児童生徒らの登下校を見守る「ゆいまーる活動」が犯罪の未然防止など学校周辺の治安向上に貢献している。県警地域課によると、ゆいまーる活動を始めた2013年7月から11月末までの5カ月間に学校周辺で発生した児童らへの声掛け事案は27件で、昨年同期の49件と比べほぼ半減した。

同課は「子どもだけではなく、保護者の安心、安全感の向上につながっている」と成果を強調した。
 県警は昨年7月から2週間に1回の頻度で各校を訪れ、ゆいまーる活動を実施。10月までに県内の幼小中学校431校全てを回った。主に登下校時の見守りと、学校との情報共有を図ることが目的で、今後も継続していく。県警地域課によると、7月から10月までの間、学校周辺での声掛け事案や付きまとい事案などの脅威事犯の月平均発生回数は、実施前の3~6月と比べ月平均5件(約38%)減少した。
 昨年12月、那覇市立開南小学校で行われたゆいまーる活動に参加した渡名喜留美子校長は「定期的に巡回してもらい、学校の中だけでは分からない情報を教えてくれるのでありがたい。地域の安全情報や不審者情報は非常に重要だ。警察は敷居が高い存在だったが、この活動のおかげで接しやすくなった。これからも連携していきたい」と話した。(吉田健一)