舞天の足跡たどる うるま市民50人熱演


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小那覇舞天の生きざまや地域の文化と歴史を歌や踊りで表現したミュージカル=5日、うるま市の石川会館

 【うるま】うるま市石川地域の子どもたちによる「石川ひまわりキッズシアター 小那覇舞天・没後45周年ミュージカル 命の宴~ヌチヌグスージサビラ~」(NPO法人石川・宮森630会、NPO法人りんく・いしかわ主催)の公演が5日、市石川会館であった。

 戦後、県民を芸で元気づけた生前の小那覇舞天を知るお年寄りから子どもまで約800人が会場を埋めた。
 劇には保育園児から大人まで約50人が出演。現代に生きる子どもたちがタイムスリップし、舞天の思いや歌三線、エイサーなどの伝統文化をはじめ沖縄戦、宮森小米軍機墜落事故などの歴史をたどった。
 歯科医の舞天が治療を怖がる子どもを歌三線であやし、くしゃみと同時に歯を抜く場面では観客から笑いが起こった。石川エンサーを初めて取り入れ、保存会と共演した。
 公演後、実際に歯科医の舞天さんに診てもらったという比嘉ユキさん(86)=うるま市=は「舞天さんは素晴らしい先生だった。子どもたちの劇も上手だ」と拍手を送った。宮城玲緒さん(10)=伊波小4年=は「社会の授業で舞天のことを勉強している。劇もやってみたい」と話した。