第66回全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)第3日は7日、東京体育館で男女の準々決勝までを行った。県代表の男子西原(4年連続19度目)は3回戦で大阪代表の大塚(6年連続9度目)に0―2で敗れ、ベスト8入りを逃した。
この日は準々決勝まで行われ、準決勝の組み合わせは男子が星城(愛知)―東福岡と鹿児島商―雄物川(秋田)、女子が九州文化学園(長崎)―共栄学園(東京)と東京都市大塩尻(長野)―東九州龍谷(大分)となった。男子で2連覇を狙う星城は準々決勝で開智(和歌山)に2―1で逆転勝ちし、雄物川は前回準優勝の大塚(大阪)に2―1で競り勝った。女子で昨年の全国高校総体を制した東九州龍谷は鹿児島女にストレート勝ちした。準決勝は11日、決勝は12日に行われる。
▽男子3回戦
大塚(大阪)
2―0(25―19,25―17)
西原(沖縄)
【評】序盤から大塚の速い試合展開に苦しめられた西原。力強い相手のスパイクを止められず、第1セットを落とした。第2セットも相手ペースで進んだが、中盤からラリーが続き一時は3点差まで追い上げた。しかし、ジャンプサーブに崩されてあと一歩が届かずに敗れた。大塚は精度の高さと多彩な攻撃で西原を圧倒した。(仲本文子)
◆止められた“二枚看板”/力出し切るも悔しさ
2年前に果たした8強入りまで、あと一歩と迫った3回戦。西原の相手は、上背こそないが跳躍力と精度に定評のある大阪の強豪・大塚だった。
第1セットから浮足立った。相手の強烈なスパイクを止めることができず、すぐに流れを持って行かれた。頼みの綱だった二枚看板の矢貫龍馬、仲本賢優のスパイクも止められる。第2セットは警戒していたジャンプサーブでも崩され、両セットとも20点台に乗せることができなかった。
それでも、見せ場はあった。第2セット中盤は西原に流れが傾き、8点差をつけられた場面から仲本の攻撃などで3点差まで迫った。相手のスパイクも粘り強く拾ってボールをつなげ、ラリーに持ち込んだ。
試合を終えたチームに涙はなかった。エース2人の攻撃に加え、スパイカー陣の動きも2回戦からさらに精度を上げており、課題だったレシーブでも粘ることができた。持っている力を出し切った結果だった。
1年生の仲本は「悔しい」とつぶやいた。それでも「通用した部分もある。全国で結果を残せるようになりたい」と、ほろ苦い思い出となった春の聖地で雪辱を誓った。
(仲本文子)