知事「反対意見勘案しても承認」 県議会臨時会始まる


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
県議会臨時会で米軍普天間飛行場の名護市辺野古施設に向け埋め立て承認の理由を説明する仲井真弘多知事=9日午前、県議会

 仲井真弘多知事が米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立てを承認したことを受け、県議会野党会派の請求による県議会臨時会が9日、始まった。冒頭、仲井真知事は承認理由と基地問題と沖縄振興の所信について約16分にわたって文書を読み上げ説明した。知事は「法に定められた承認基準に適合している。名護市長や利害関係者から反対の意見が提出されていることを勘案しても総合的に本申請を承認せざるを得ない」と強調した。

 その上で「久辺三区をはじめ名護市の皆さまにはご苦労をお掛けすることになるがご理解とご協力を賜りたい」と述べた。
 最初に登壇した照屋守之氏(自民)の「県民の思いなど政治的判断で不承認にできるのか」との質問に対し、知事は「法律上基準に適合している申請で政治的理由、地域の意見、県民の思い、公約などで不承認とすることは裁量の範囲を逸脱している可能性もある。不承認とすることは、困難ではないか」との見解を示した。
 議場には約100人の傍聴人が駆け付けた。知事の答弁中に多くのやじが飛んだため、自民党会派が退席。知事の説明後、約15分にわたって審議が中断した。7会派7人が登壇する。
【琉球新報電子版】