重見が初優勝 宮古ワイドーマラソン


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初出場初優勝を果たし、ゴールテープを切る重見高好=12日、宮古島市のうえのドイツ文化村

 【宮古島】第24回宮古島100キロワイドーマラソン大会(宮古島市など主催)が12日、宮古島全域をコースに開催された。うえのドイツ文化村を発着点とする100キロの部総合では、重見高好(長野)が歴代2番目となる7時間9分18秒で初出場初優勝を果たした。女子は山澤洋子(茨城)が8時間42分34秒で11連覇を達成した。

世界4位の実力を発揮/初出場の重見
 ワイドーマラソン初出場の重見高好(長野)はウルトラマラソン世界ランキング4位の実力を発揮し初優勝した。前回優勝の吉田隆太(岡山)と序盤から抜け出し並走が続いた中、勝負をかけたのは50キロ地点。専用ドリンクで給水するとともにペースを上げ、稼いだ貯金を守り切った。
 「ギアチェンジしたのは直感。相手は前回優勝者なので、最後までヒヤヒヤだった」と語った。
 この日の宮古島は最高気温22度。マイナス10度以下という長野とは寒暖差が大きかった。一時コースアウトするハプニングもあり、「苦しい戦いだった」と振り返った。
 モチベーションを支えたのは、3年前に実業団を辞めた後の活動を支える長野県売木村への思いだ。「村の看板を背負って走っている。最後までやらなきゃいけない」と気を引き締める。「体調不良が続いている。リフレッシュしてまたレースに出たい」と話した。

タイム縮め「ほっとした」/女子・山澤
 女子100キロで11連覇を達成した山澤洋子(茨城)は大きかった「勝たなきゃいけないというプレッシャー」に打ち勝った。走り込み過ぎから両膝を痛めたが、昨年よりタイムを約2分縮めて優勝を手にした。「ほっとした」と語った。
 序盤から抜け出し“一人旅”を展開。「前半は自分のペースで走れた」というが、後半は陽気と、激しいアップダウン、頻繁に変わる風向きに乱され、歩きが多かったという。「あまりにも暑いので、きれいな海に入りたくなった」と苦笑いした。
 11連覇を喜ぶ一方、「目標は8時間20分だが、どうしてもできない。毎回後半のアップダウンと熱にやられる。やれるところまで走りたい」と意気込んだ。