県産業振興公社、北海道と連携協定 特産品、共同開発へ


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沖縄と北海道の連携協定を結ぶ県産業振興公社の知念栄治理事長(左)と北海道科学技術総合振興センターの近藤龍夫理事長=14日、北海道庁

 県産業振興公社(知念栄治理事長)と北海道科学技術総合振興センター(ノーステック財団、近藤龍夫理事長)は14日、北海道庁で連携協定を結んだ。沖縄と北海道の特産品を生かしたオリジナル商品の開発や、情報発信などを連携させ経済交流を活発化させることが目的。

公社が県外の機関と連携協定を結ぶのは初めて。公社によると、北海道には健康食品に関する独自の臨床システムが構築されており、2014年度中には沖縄と北海道の素材を組み合わせた新製品の開発に関する事業を複数進めていく予定という。
 ノーステック財団は地域資源の活用に向けた研究開発などの支援事業を手掛ける公益財団法人。
 連携協定調印式で知念理事長は「北海道と沖縄は亜寒帯・亜熱帯という異なる自然環境の中で競合が少なく連携しやすい。協定の調印で、両地域の経済発展につなげていきたい」とあいさつした。
 近藤理事長は「これまでは緩やかな連携の下、事業交流等を行ってきたが、この協定に基づき、2年以内に北海道・沖縄双方にとって実効ある成果を生み出していきたい」と述べた。
 連携内容には(1)食の機能性研究の連携(2)食品・ライフサイエンス産業のビジネスマッチング(3)情報交換および連携-などが盛り込まれた。
 協定締結に合わせ、えん沖縄や琉〓〓などの県内企業をはじめ、県経営者協会や沖縄総合事務局など県内の経済団体や行政関係者ら約40人が北海道を訪れ、連携会議を開いたほか、北海道企業を視察した。
 連携会議では、11月に開催した沖縄大交易会プレ交易会の報告や、国から認められた「北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区」(フード特区)の説明があった。フード特区は、加工食品・医薬品・農水産などを中心にした研究開発を中心に、食の生産性と付加価値の向上を図る北海道独自の取り組み。
 沖縄と北海道は08年11月、「健康食品・化粧品ビジネスマッチング札幌」に県内企業5社と県産業振興公社が出展したのを皮切りに交流が始まった。

※注:〓は王ヘンに「民」