東南アジア諸国連合(ASEAN)からの誘客を図ろうと、県と沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は15日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで「日・ASEAN観光交流会議」を開いた。
ASEANの旅行関係業者60人を含め、約300人が参加した。基調講演のほか、沖縄への誘客の可能性を探る分科会や商談会もあり、沖縄観光の魅力を発信するとともに成長への改善点などで意見を交わした。同会議は16日が最終日となり、同会場で商談会やシンポジウムを行う。
分科会は「ASEAN諸国からの観光客が日本に求めるもの」を演題に、シンガポールやマレーシア、タイの旅行社の日本担当者らが本土や沖縄のASEANからの受け入れ現状や課題などについて討論した。
シンガポール・ダイナスティトラベルのエイリーン・プア営業・MICE部長は「沖縄の旅行代金は東京よりも安く魅力的だが、道路の多言語表記など観光インフラの整備をより強化すべきだ」と指摘。タイのアサヒトラベルサービスのミツモトジロー社長は「タイと沖縄間の直行便がないのは誘客にネックとなる。沖縄の認知度を高めるため、今後タイでのプロモーションも必要だ」と話した。
沖縄ツーリストのデニス・トルトーナ国際事業本部主任は「現在沖縄ではムスリム対応できるホテルは8社あり、ムスリムフレンドリーツアーも用意している」と新市場開拓へ意欲を見せた。
一方、県内旅行社と商談したシンガポールのJ&Lバケーションのジェフリー・タン担当部長は「沖縄は日本主要観光地の東京や大阪に次いで、魅力がある観光地だ。商談会を通して沖縄の観光情報を得て、今後インドネシアから送客していきたい」と沖縄観光の可能性に触れた。