日台漁業取り決め(協定)における合意水域内の操業ルール策定に向けた日台漁業者会合が21日、台湾・台北市内であった。台湾側は、日本と台湾で操業水域を分割する案を初めて提示した。
その上で主張が異なる漁船同士の距離は台湾水域で1カイリ、日本水域で4カイリとすることを求めた。それに対し日本側はあらためて全水域で4カイリ間隔を主張し議論は平行線をたどった。22日も継続審議する。
台湾側が提示した分割案は、久米島西側の特別協力水域と八重山諸島北側の三角水域についての提案。操業する隻数に応じて算出したと見られ、久米島西側は台湾が3分の2、八重山諸島北側は10分の9の水域の利用を主張したという。
県日台・日中漁業問題対策等漁業者協議会の国吉真孝会長は「まずは4カイリ間隔で合意しないと話が進まない。海は畑と違い線引きが見えるものではない」と日本側の主張を譲らない姿勢を示した。
台湾宜蘭県蘇澳区漁協の林月英総幹事は「(八重山北の)三角水域内の操業ルールを中心に会談した。日本側からの提案に対し、困難な点などについて説明した」と説明するにとどめた。