日台漁業委員会 船間隔で台湾歩み寄り


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 日台漁業取り決め(協定)による合意水域内の操業の在り方を決める第3回日台漁業委員会が23日、2日間の日程で台湾・台北市内で始まった。初日は最終合意には至らなかったが、両者の主張が異なる漁船同士の間隔で、台湾側から歩み寄りがあったとみられる。24日も継続審議し、具体的な合意を目指す。

 漁業委に先立ち21、22の両日に開いた漁業者会合では、操業における漁船同士の間隔や水域を分割する案などで議論は平行線をたどった。しかし、漁船同士の間隔について4カイリ(約7・4キロ)を求める日本側の主張に対し、1カイリ(約1・8キロ)を主張している台湾側が一定の海域で譲歩する姿勢を見せたとみられる。
 県日台・日中漁業問題対策等漁業者協議会の国吉真孝会長(県漁業協同組合連合会会長)は「不満な点も残るが、何とかなるだろう」と述べ、24日の会合で具体的な合意に至る可能性を示唆した。
 協定により、台湾漁船は日本の排他的経済水域(EEZ)での操業が可能になったが、昨年はルール未策定のまま漁期を終え、日本の漁業者は台湾漁船とのトラブルを懸念。漁業委は13年12月に東京で第2回会合を開いた。日本側はクロマグロ漁期が始まる4月までにルール策定したい考えで、合意を急いでいる。