沖縄一周市郡対抗駅伝、初日は那覇首位 きょうゴール


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第7中継所で外間勇太(右)からたすきを受け取り、走り出す那覇の尾尻琢磨=25日、うるま市の石川中学校前(桑原晶子撮影)

 県知事杯第37回沖縄一周市郡対抗駅伝競争大会(主催・沖縄陸上競技協会、共催・琉球新報社、ラジオ沖縄、沖縄テレビ放送、特別協賛・沖縄電力、協力・第一交通産業グループ、アイサム、県ランナーズクラブ連合会)は25日、14市郡が参加して開幕した。

初日は那覇市の奥武山陸上競技場をスタートし、国頭村役場前まで北上する16区間162・2キロで争われた。前半トップに立った那覇市が、後半も3位と粘り、通算9時間20分25秒で総合1位となった。2位は9時間21分0秒の国頭郡、3位は9時間23分2秒の宮古島市が入った。後半トップで走った八重山郡は9時間23分9秒で4位につけた。最終日の26日は、同競技場まで南に折り返す14区間130・1キロでたすきをつなぐ。

◆那覇、初Vへ弾み 気持ち前面に底力
 優勝候補の那覇が、底力を見せた。下馬評こそ高かったものの、これまでの優勝はゼロ。毎年涙をのんできただけに、レースに懸ける思いはどこよりも強かった。
 前半から7区間をトップで通過するなど、序盤で貯金を作る戦略が奏功した。中でも区間1位となった前半の高校生トリオと、8区の尾尻琢磨(那覇市役所)がチームをけん引した。
 レースは1区の與儀達朗(那覇西高)が首位でたすきをつなぎ、2区のエース新垣魁都(中央大)がさらに差をつける。5区の宮城郁実(沖縄工高)も持ち前の精神力で区間1位。7区の外間勇太(那覇西高)はアップダウンの激しいコースで宮古との首位争いに競り勝った。
 尾尻は43分21秒で走り抜け、8区で区間新記録を樹立。一昨年は試合直前の食中毒で、昨年も出場が決まった後のけがで泣く泣く欠場しただけに「思い切り走ろうと思った」。気温21度、真夏のような日差しの中を懸命に走り抜けた。
 後半も3着と、まずまずの好タイム。総合では国頭に詰められたが、初優勝への一歩を確かに踏み出した。
 尾尻は最終日もアンカーを務める予定だ。「今まで迷惑を掛けた分、恩返しがしたい」。初の栄冠を見据え、表情を引き締めた。(仲本文子)

◆レース展開
▽前半
 1区は走り出して間もなく国頭、宮古島、那覇が先頭集団を形成、那覇が4キロ付近から飛び出す。那覇は2区で差を広げ、3、4、5区もトップを守る。宮古島は3区で3位から2位へ浮上、4、5区と那覇を追う展開。6区は那覇、宮古島が激しいトップ争い。宮古島が先頭に立ち、たすきをつないだ。7区は走り出してすぐ、那覇がトップを奪い返した。前半は那覇、宮古島、国頭の順でゴールした。
▽後半
 後半スタートの中学生2区間は豊見城がトップ。続く11区から最終16区までは八重山と国頭の先頭争いとなった。11区は八重山が前を走り、国頭が2位で追ったが、12区は逆転。国頭、八重山の2チームを宮古島、那覇が追う展開となった。13区は国頭が先頭を守ったものの、14区で八重山が再び首位を奪い返した。八重山は15、16区と順位を守り、初日後半は八重山、国頭、那覇、宮古島と続いた。