那覇工業高校(眞榮田義功校長)定時制の陸上部8人が31日、今帰仁村で開かれる第21回県高校新人駅伝競走大会に参加する。県内の定時制高校の生徒の出場は初めて。
「30チーム中10位以内に食い込む」という目標を胸に、21・0975キロの全5区を全力で駆け抜け、チーム一丸となって青春のたすきをつなぐ。
部員全員が高校入学後に陸上競技を始めた。駅伝に本格的に取り組んだのは本年度からだ。監督を務める本村優教諭(28)が本年度同校に着任し、部員に駅伝の魅力を伝えた。本村教諭は「昨年11月の第61回県高校駅伝競走大会では、記録を残すことだけが目標で、たすきをつなげない場面もあった。しかしその後、悔しさをばねに頑張り、今は他チームと十分に戦えるほどに仕上がっている」と評価する。
定時制の授業が終わるのは午後9時10分。日中はアルバイトに励む部員も多いため、週4回の練習は授業終了後だ。下校時刻である午後10時までの短い時間に、各自の能力に合った練習を集中して行っている。
最も距離が長い第1区(6キロ)を走るのは、スピードに定評のある大城健斗君(18)=3年。「第2区走者にたすきをつなぐ大事な役割だ。責任も感じるが、自己ベスト記録を更新したい」と意気込む。
主将の比嘉神羽(しんば)君(18)=同=は第5区(5キロ)でアンカーを務める。「他の全日制のチームに負けたくない。最後で他の選手を抜いて、応援する人に感動を与えられる走りを見せたい」と笑顔で話した。