キングス、延長で力尽く bjリーグ第27戦


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 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=23勝3敗)は1日、岩手県の奥州市総合体育館で岩手ビッグブルズ(東地区3位=19勝7敗)と今季第27戦を行い、76―83で敗れ、連勝が7で止まった。

立ち上がりから両チームが堅い守りで相手の攻撃を防ぎ、第1クオーター(Q)はロースコアの展開となった。突破口を開きたいキングスは第1Qの終盤にドゥレイロン・バーンズを投入。バーンズが内外から得点してリードを広げ、35―29で前半を終えた。後半は金城茂之を中心に猛攻を仕掛けたキングスが一時はリードを10点に広げた。しかし岩手の速攻や素早いパスからの外角シュートに対応できず、第4Qには逆転を許した。キングスは試合終盤に岸本隆一のフリースローで同点に追い付いたが、延長戦で力尽きた。岩手との第2戦は2日午後1時から同体育館で行われる。

岩手ビッグブルズ(20勝7敗)
 83―76(16―19,13―16,18―14,20―18,延長16―9)
琉球ゴールデンキングス(23勝4敗)

◆勝負どころ走られた
 伊佐勉HC(キングス)の話 岩手対策として、相手に走るバスケットをさせないことに重きを置いた。前半はゲームプラン通りに遂行できたが、勝負どころの終盤で岩手に走られ、フリーのシュートを決められた。ディフェンスで我慢できず、その影響がオフェンスにも出たまま延長戦に入ったので悔やまれる試合だ。

◆シュート不調 逆転許す
 キングスのシュートはことごとくリングに嫌われた。バーンズや小菅直人など外角を得意とする選手が思うようにリングを射抜けず、3点弾の決定率は17・4%だった。第4Qには大黒柱のアンソニー・マクヘンリーが累積ファウル5つで退場する不運にも見舞われて、延長戦にもつれ込む激戦で涙をのんだ。
 第3Qまで流れをつかんでいた。コート全体を使って激しくぶつかる岩手の守備を、ジェフ・ニュートンの巧みなパスや金城のドライブで切り崩した。リーグ屈指の堅守を誇る両チームの戦いはロースコアの展開となったが、金城やバーンズを中心に得点するキングスがペースを握った。
 第3Qの終盤には10点のリードがあった。しかし、岩手が底力を見せた。キングスから移籍したスクーティー・ランダルが外角から得点すれば、与那嶺翼はうまくボールを回して仲間を引き立てた。第4Qに岩手が逆転に成功。キングスは岸本が3点シュート体勢でもらったフリースロー3本をすべて決めて追い付き、延長戦に突入した。
 マクヘンリーが不在のキングスは苦しい状況だったが、キブエ・トリムがインサイドで粘って得点。岩手に食らいついたが、最後は3点弾が再びリングに嫌われた。トリムは「ハードな試合だった。マクヘンリー選手を欠く状況でも、チームメートが穴を埋められるようにステップアップしないといけない」と敗戦を糧に前に進む決意を示した。