ジュンク堂、店内に文具専門の丸善出店 22日開業


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文具のマルゼンブランドの出店や地下への店舗拡充など、改装を進めるジュンク堂書店那覇店=那覇市牧志

 大手書籍販売のジュンク堂書店(神戸市、工藤恭孝社長)は、那覇市牧志の那覇店1階に、新たにグループ企業の文具専門の丸善書店を展開する。「マルゼン」ブランドは県内初出店。

これに伴い店舗全体を改装し、入居する那覇市のD―NAHAビル地下1階にも店舗を拡充する。地上3階までの総売り場面積は約6600平方メートルとなり、ジュンク堂グループで国内最大規模となる。在庫は30万冊増やし、150万冊にする予定だ。
 那覇店は2009年4月の開店から、近く丸5年を迎える。ピーク時には予想の倍近い月1億3千万円超を売り上げたのをはじめ、月平均売上高は当初予想を7~8割上回る安定した実績で推移している。年間売上高はグループトップの池袋店には及ばないものの、渋谷店など首都圏の店舗に匹敵するという。
 今回の総事業費は数億円規模。同社は「やっと昨年、経営が黒字化した。今回は思い切った事業拡大となり、不安要素もあるが、最新の文具と書籍を楽しめるブックランドのような店舗にしたい」と展望している。
 現在、顧客への通常販売とマルゼン那覇店の開店準備や本棚の拡充などを並行して進めている。21日プレオープンし、22日にグランドオープンする。
 丸善書店は日常の文具から革製品の小物や万年筆などのギフト商品まで幅広い品ぞろえが特徴という。那覇店の売り場面積は約750平方メートルで、全国店舗でも最大級となる。
 拡充する部分では、3階の児童書などを大幅に増やす。新たに授乳室を設け、子どもへの読み聞かせができるスペースを拡大する。地下1階にはトーク会などイベント用のコーナーも常設する計画だ。工藤社長は「子どもからお年寄りまで幅広い年代層が楽しめる環境づくりを目指す」と意欲を見せている。
 地下1階はディスカウントショップ「ビッグワン美栄橋駅前店」が昨年9月末に閉店した。
(外間崇)