OMガス4年ぶりV 男子SBC3位 全九州クラブバスケ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
女子決勝・ストレッチ―OMガス石油SS 第3クォーター、ドライブで切れ込むOMガス石油SSの島袋友見=9日、沖縄市体育館(金良孝矢撮影)

 バスケットボールの第40回全九州クラブ選手権最終日は9日、沖縄市体育館で男女の決勝までを行い、県勢は女子のOMガス石油SSが決勝でストレッチ(長崎)を再々延長の末に破り、4年ぶり3度目の優勝を飾った。

食楽は4位だった。県勢対決の男子3位決定戦はSBCがBulletsを94―69で下した。県大会で1位だったOMガス石油SSとSBCは既に全日本クラブ選手権(3月・愛知県)への出場が決定している。

◆粘りのOMガス/3度の延長 攻め抜く
 延長戦に次ぐ延長戦。互いの意地がぶつかり合う激闘は、再々延長の末、OMガス石油SSの執念が勝った。最大13点まで開いた劣勢をひっくり返し、相手の3連覇を阻んだ。試合終了の瞬間、歓喜の声に交じって「疲れたー」の声が響く。さすがに疲労の色が濃くにじんだが、並んだ笑顔は誇らしげだった。
 高さのある相手チームにほぼ全員がミスマッチ。前半はこれでもかというほどリバウンドを奪われ、米国や中国でもプレー経験のある相手エースに次々とシュートを決められた。
 逆転劇の始まりは、一挙23点を奪った第3クオーター(Q)だ。相手エースのマークをセンターの照喜名美幸に代え、徹底して抑え込んだ。「ジャンプシュートを打たせないよう必死に守った」と照喜名。徐々に流れが傾き、島袋友見がドライブで体勢を崩しながらシュートをねじ込むなどし、第4Qも粘って耐えた。「ここまで来たら負けるわけにいかない」。3度の延長を気迫で戦い抜いた。
 準決勝は昨年の全日本クラブ選手権2位、決勝は同優勝のチームを倒しての栄冠。「開催地のチームとして絶対に優勝したかった」と島袋は言う。全日本でのチームの最高成績は4年前の準優勝だ。悲願の日本一へ、島袋は「OMらしく気力で走って勝ちたい」と闘志を新たにした。(大城周子)

◆慌てず引き離す/3位・SBC
 男子の3位決定戦は、県大会に続いてSBCに軍配が上がった。第4クオーター(Q)こそ食い下がる相手に苦戦したが、慌てる場面はなかった。
 191センチのセンター新垣雄大がゴール下の攻防で優位に立ち、金城諒太朗の速攻からのシュートや黒島翔太の3点シュートなどで得点を重ねた。
 12点リードで迎えた第4Qは3点差まで詰め寄られたが、激しく守備を仕掛ける相手のファウルを誘うなどして再び引き離した。
 5本の3点シュートを含むチーム最多得点を挙げた黒島は「インサイドに守備が集中していたのでノーマークで気持ちよく打てた」と笑顔。初の全日本舞台へ金城は「沖縄らしい1対1のプレーで勝ちたい」と意気込んだ。