東北忘れないで 震災3年、被災者と支援者討議


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東日本大震災の被災地支援について話し合う登壇者=15日、那覇市首里石嶺町の県総合福祉センター

 東日本大震災被災地の支援について話し合う集会「あれから3年、被災地とともに」(若竹福祉会主催)が15日、那覇市首里石嶺町の県総合福祉センターで開かれた。福島県在住者や被災地に通い支援を続けている人々が討議し、「3年という節目の後、被災地が急速に忘れられかねない。何らかの形で東北とつながっていてほしい」と来場者に呼び掛けた。

 被災地を撮影してきた写真家の大西暢夫(のぶお)さんは「3年の区切りで、みんなの関心が東京五輪に移るのではないかと危惧している。私たちが遊びに行ったりすることを東北の人は求めているのではないか」と語った。
 福島県南相馬市にある障がい者支援事業所の職員、石田宏之さんは「放射能問題などで若い人がいなくなり、高齢化が進んでいる。若者が暮らしやすい環境整備を地域ぐるみで考えていく必要がある」と話した。
 毎月10~12日の間、住んでいる長野県から福島県に通い、福祉の課題などの聞き取りを行っている山田優さんは「被災地を訪れる人は3、4日で帰る。現地の人は煩わしく思っているかもしれないが、人が来なくなったら、その煩わしさが懐かしくなるはずだ。どんな形でもいいので東北とつながっていて」と呼び掛けた。