コラソン5位確定 JHL今季地元最終戦


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 日本ハンドボールリーグ(JHL)は16日、沖縄市体育館で男女各1試合があった。男子の琉球コラソンは北陸電力(9位)を32―20で下し、レギュラーシーズン5位が確定した。

通算成績は7勝1分け7敗。東長濱秀作はこの日の試合で7メートルスロー日本リーグ通算100得点を達成した。今季最終戦となる次戦は22日、佐賀県神埼中央公園体育館でトヨタ紡織九州(7位)と対戦する。女子はソニーセミコンダクタ(4位)が27―26で北国銀行(3位)に競り勝った。

▽男子
琉球コラソン(7勝1分け7敗)
32―20(13―9,19―11)
北陸電力(15敗)

 【評】琉球コラソンが持ち味の堅守速攻で快勝した。4点リードで迎えた後半、引いて守る0―6守備が機能して流れをつかみ、4連続や5連続得点で引き離した。北陸電力は、ゴールキーパーが攻撃に参加する7人攻撃を仕掛けるなどしたが終盤は足が止まった。

◆勝ち越して終わりたい
 東長濱秀吉監督の話 補強選手が活躍、けが人も復帰し、それぞれの力が出せたと思う。来週も勝ち、勝ち越しで(シーズンを)終わりたい。プレーオフに行けなかったのは「まだコラソンは早い」ということなのかなと思っている。

◆成長証明 続く挑戦あPOより「リーグ優勝」
 前日にプレーオフ(PO)進出が消えた琉球コラソンは格下相手に大差で勝ち、勝率を5割に戻した。1試合を残すが、ホーム戦はこれが最後。駆け付けたファミリア(ファン)からは、ねぎらいと来季への期待を込めたコラソンコールが響いた。
 シュートミスなどもたつく場面の多かった前半から一転、後半は素早い攻守の切り替えで勢いに乗った。ゴール前に横一線に並ぶ0―6守備も威力を発揮した。「控えメンバーも落ち着いて自分の仕事をこなしてくれる」と東長濱秀吉監督。途中出場でホーム戦デビューの中村彰吾や伊計勇太も積極的にシュートを放って会場を沸かせた。
 常に主力にけが人がいる状態で、ぎりぎりまでPO進出争いを演じたのは地力が付いた証明でもある。あとは自信と安定した強さが必要だ。大黒柱の東長濱秀作は「1本のシュートの打ち方にもっとシビアにならないといけない」といい、得点源の棚原良も「1本のミスで勝負が決まるという危機感を持たないと上にはいけない」と課題を見据える。
 この日は積孝也、小橋川淳、宮城泰成の今季限りの引退も発表された。「プレーオフに出られる4位以内ではなく、リーグ優勝を目指さなくてはいけない」と東長濱はいう。チームを支えてきた仲間、ファミリアの思いを背負い、日本一への挑戦は続く。(大城周子)

◆女子県勢選手も地元で熱い戦い
 女子のリーグ試合が沖縄で開かれるのは6年ぶり。両チームの県関係選手らも気合十分で、1点差の熱戦を演じた。
 ソニーセミコンダクタは4位、北国銀行は3位でいずれも既にプレーオフ進出を決めている。ソニーセミコンダクタには儀間晴香(那覇西高―日本女子体大出)と県出身の両親を持つ山田菜苗が所属。那覇市出身でソウル五輪日本代表の荷川取義浩監督率いる北国銀行には翁長茉莉枝(陽明高―大教大出)がいる。
 センターバックとして勝利に貢献した儀間は「沖縄での試合は応援団がいっぱいで心強かった。プレーオフは優勝を目指すのみ」と笑顔。翁長は「今日の応援を胸に、プレーオフまでにより一層パワーアップしたい」と誓った。

▽女子
ソニーセミコンダクタ(9勝2分け7敗)
27―26(13―12,14―14
北国銀行(12勝1分け4敗)

琉球コラソン―北陸電力 後半、シュートを決める琉球コラソンの中村彰吾=16日、沖縄市体育館(金良孝矢撮影)
女子・ソニーセミコンダクタ―北国銀行 競り合う北国銀行の翁長茉莉枝(左)とソニーセミコンダクタの儀間晴香=16日、沖縄市体育館(大城周子撮影)