2035年に人口154万人へ 県、増加計画案を策定


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沖縄県の人口見通し

 県企画部は、2025年前後の約144万人をピークに減少する見通しの県内人口を積極的な施策展開で増加させるとした計画案をまとめた。21年後の35年には現在の140万人から154万人に増加すると見込む。

県は19日からホームページなどで紹介、3月4日まで募集する県民意見を反映させ、3月末に計画を決定する。
 県は65歳以上の高齢者人口の増加が止まり、人口構造が安定する50年には160万人に増え、出生率が高い値で安定し、国内外から移住者の受け入れが進む2100年には人口が約200万人に達すると見込む。
 全国では人口減少の歯止めを目的に出身者の帰郷を促すUターン支援策や少子化対策などの事例はあるが、人口増加を目的とした総合的な取り組みは異例。
 増加に向けた施策は(1)自然増拡大(2)社会増拡大(3)離島・過疎地域の課題克服―が3本柱。自然増では婚姻率・出生率向上や子育て施策の充実、健康長寿おきなわの推進、社会増は雇用創出と多様な人材確保、県内移住者の増加を掲げる。
 離島・過疎地域では定住条件整備など従来の施策を拡充。地域別の施策展開も示し、21年度までを期間として取り組む。
 県は施策の効果が出ず、出生率低下や社会減が進んだ場合、県人口は25年ごろ減少に転じ、50年に約134万人、2100年には86万人程度まで減少すると予測している。