キングス守り勝つ bjリーグ第33戦


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 【石垣】プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=27勝5敗)は22日、石垣市総合体育館で高松ファイブアローズ(同地区7位=14勝20敗)と今季第33戦を行い、71―59で勝利した。

第1、第2クオーター(Q)は積極的なディフェンスを見せるキングスに対し、高松はインサイドから得点を重ね、互いに譲らない展開。第3Qはキングスが守りからチャンスを生み出しリズムに乗ると、岸本隆一の3点シュートなどで一気に引き離した。第4Qは高松が追い上げたものの、ファウルなどで波に乗れず、キングスが逃げ切った。高松との次戦は23日午後0時半から同体育館で行う。

琉球ゴールデンキングス(28勝5敗)
71―59(15―15,17―12,24―14,15―18)
高松ファイブアローズ(14勝21敗)

 【評】キングスは3点シュートの決定率が11・1%、2点シュートの決定率が51・1%と本調子ではなかったが、相手のファウルを誘ってフリースローを決めるなど着実に得点を重ねた。攻撃的なディフェンスもさえ、高松の外の攻撃を封じた。前半は一進一退だったが、第3Qだけで10点差をつけると、逃げ切った。高松はインサイドから得点し第4Qに追い上げたものの、キングスの堅守をこじ開けることができず、追い付けなかった。(稲福政俊)

◆フォローし合い連敗しなかった
 伊佐勉HC(キングス)の話 連敗できないと思っていた。好調な選手はいなかったが、調子の悪い選手をほかでフォローできた。高松のシューター陣にやられなかったので、3点シュートのディフェンスは合格点だ。楽しい試合ができたと思う。

◆ミスで崩れた
 前田顕蔵HC(高松)の話 ディフェンシブなゲームに持ち込もうとしたが、第3Qのミスで崩れてしまった。ミスの続く時間をなくさないといけない。自分たちのやりたいことを徹底し、次戦は勝てるようにしたい。

◆第3Q スチールで主導権
 ヒーロー不在の勝利だった。攻撃面で目立った活躍を見せる選手がいない中、キングスは積極的なディフェンスで相手にプレッシャーを与えつつ好機に得点を重ね、底力の違いを見せた。
 序盤は外からのシュートが決まらず我慢の時間が続いた。前半を終えて32―27とリードは5点。流れはどちらに傾いてもおかしくない展開だった。
 空気が変わったのは第3Q。伊佐勉HCから「高松以上にハッスルしよう」と送り出された選手は、攻撃的なディフェンスを展開。序盤にマクヘンリーがターンオーバー、ブロックショットで高松の出鼻をくじくと、狩俣、小菅、山内らもスチールを見せ、主導権を握った。岸本は3点シュートを決めるなど、第3Qだけで6得点。バーンズやトリムも着実に得点し、第3Q終了後にはリードを15点まで広げた。
 岸本は「点を取ることだけ考えろと言われていたので、わがままになっても点を取ろうと思っていた。調子は良くなかったが、勝つためにそれぞれが仕事をしていた」と振り返った。
 伊佐HCは「本調子の選手はいなかったが、ほかの選手がフォローできた」とチーム力を評価。「外のシュートが悪い時は内からのアタックを高確率で決め、最悪フリースローをもらおうと話していた。選手がそれを遂行できた。やろうとしていることができている」と手応えを口にした。
 マクヘンリーは「チームが同じ方向を向いていると確信した。結果を求めて向上したい」と次戦に向けて気を引き締めた。(稲福政俊)