総合事務局北部ダム事務所 「億首」完成で来月閉所


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 【北部】本島の水資源開発推進のために1972年に設置され、ダム建設を進めてきた名護市の沖縄総合事務局北部ダム事務所が3月31日で閉所する。本島北部で10カ所のダム建設事業を実施してきた同所は、最後の事業となる金武町の億首ダムが今月1日に完成したことから、その役目を終える。

今後、ダムの維持管理は北部ダム統合管理事務所(名護市)が引き継ぐ。
 北部ダム事務所は本土復帰の72年5月に設置された。
 米国政府の付属機関である琉球水道公社が計画し、69年に米陸軍工兵隊が着工した東村の福地ダム建設事業を引き継ぎ、74年に完成させた。
 その後は、人口増加による断水などを改善するため、北部6市町村でダム建設事業を実施してきた。同所は、複数のダムを調整水路で結んだ統合運用などで本島全体への安定供給を図ってきたほか、水資源や水源涵養(かんよう)林を守る情報発信などにも努めた。