南部にもう一泊を 活性化へ旅行商品


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄本島南部の活性化を目的に南都などが開発した着地型旅行商品のパンフレット(上)と、35コーヒーのリキュールなどMICE向け土産品(下)

 おきなわワールド文化王国・玉泉洞の南都(那覇市、大城宗憲社長)などは、本島南部地域の活性化に向けた旅行商品を開発した。MICE(企業の報奨旅行や国際会議など)やFIT(個人手配の海外旅行)向けの土産品も既存商品を新たにアレンジした。海外から旅行者なども招き、商品のアンケートも実施して反応を把握、次年度からの販売につなげたい考え。

 旅行商品は、沖縄観光が中北部中心になりがちな中、「南部にもう1泊」をキーワードに開発した。現地で選択する着地型旅行商品として南部の観光所を紹介するパンフレットを作成した。日本語と英語、中国語版を計3万5千部作った。
 1月末から2週間、那覇市の県庁前を出発し、路線バスでは直結していないおきなわワールドや斎場御嶽などを巡る南部周遊バスも仕立てた。個人旅行者のモニターを募り、好評だったという。
 県の元気プロジェクト助成事業で昨年10月から取り組んできた。南部の観光施設や南城市観光協会、那覇バスなどで開発委員会を立ち上げ、商品化を検討してきた。
 MICE土産は、宗英道(八重瀬町)の「35コーヒー」と泡盛を組み合わせたコーヒーリキュールと、サザンビーチホテル&リゾートのコーヒークッキー、琉球ガラス村の特注グラスをセット。グラスはコーヒーをイメージして珍しい黒の琉球ガラスを製作した。価格は税込み6300円。FIT土産は香港と台湾をターゲットにした。既存の「億万長蛇」に、中華圏で好まれる赤と金色を配した琉球ガラスのおちょこ二つを添えて、税込み4500円。
 南都の上間悟営業部長は「南部の活性化を一番の目的に商品作りをした。沖縄全体の観光の底上げにもつながればいい」と話した。