歌でつなぐ被災地 しおり


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「東北で体験したことを飾らずに曲にしたかった」と語るしおり=琉球新報社

 那覇市出身のシンガー・ソングライターしおりが1日、シングル「閖上桜(ゆりあげざくら)」を発売した。閖上の子どもたちと桜を植樹したことから生まれた表題曲など、4曲を収録した。1200円。

 2011年4月に宮城県を訪れて以来、被災地と関わり続ける。表題曲だけでなく、津波で流された写真を持ち主に返す取り組みを歌った「一枚の写真」など、収録曲は全て東北との関わりから生まれた。「曲にするまでに時間がかかったが、自分のすべきことに日々向き合う東北の人々の強さを、飾らない言葉で曲にしたかった」
 「おばあの唄」は、震災直後に名護市の愛楽園に滞在した経験から生まれた。「音楽を一度置いといて、人生を見つめ直そうと思った。100歳のおばあちゃんが歌う姿を見て、シンプルに気持ちを伝えることこそ、私がやりたい音楽だと気付かされた」と振り返る。その体験が、沖縄や全国の人々を歌を通して東北とつなぐ現在の活動につながったという。
 発売記念ライブが22日午後8時、北谷町のモッズである。前売り2500円、当日3000円。問い合わせはモッズ(電話)098(936)5708。