キングス、ホーム20連勝 bjリーグ第37戦


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キングス―滋賀 第1クオーター、相手リング下に切り込んでパスを出す岸本隆一=8日、沖縄市体育館(渡慶次哲三撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=31勝5敗)は8日、沖縄市体育館で滋賀レイクスターズ(同地区4位=21勝17敗)と今季第37戦を行い、81―74で勝利、5連勝を飾った。キングスは今シーズン、ホーム戦では20連勝となった。

第1クオーター(Q)の序盤は得点が決まらず苦しんだキングスだったが、岸本隆一の外角やキブエ・トリムの内角が決まり出すと徐々にリズムに乗った。ゾーン守備で滋賀の攻撃を抑えることにも成功し、試合の主導権を握った。しかし第2Qの終盤に立て続けに失点し、38―32で前半を終えた。第3Qの序盤は互いに流れをつかめなかったが、中距離のシュートを効果的に決め出した滋賀がペースをつかみ、第4Qの序盤に逆転を許した。それでも岸本の3点シュートで再び流れを取り戻すと、終盤には小菅直人の外角シュートで勝利を引き寄せた。滋賀との第2戦は9日午後6時から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(32勝5敗)
81―74(21―12,17―20,20―25,23―17)
滋賀レイクスターズ(21勝18敗)

 【評】キングスが勝負どころで3点弾を沈めて接戦を制した。開始直後はシュートが決まらず我慢の時間になったが、岸本の外角で流れをつかんでリードを広げた。第2Q終盤から滋賀の中距離が決まり、後半にかけて一気に点差を詰められるも、岸本の3点弾で流れを呼び戻した。接戦となった第4Qは小菅の3点弾で滋賀を突き放した。滋賀は外国人選手を中心に果敢に攻めたが、勢いに乗りたい場面でミスが出た。(平安太一)

◆序盤は我慢の展開
 伊佐勉HC(キングス)の話 最初の入りからファウルトラブルに見舞われる我慢の展開で、ゲームプラン通りに行かない時間があった。2点シュートの確率も良くないので、明日は修正してほしいと選手に伝えた。滋賀はプレーオフでも対戦するチームだと確信した。明日はしっかりと戦いたい。

◆勝つチャンスあったが
 クリス・ベッチャーHC(滋賀)の話 タフなゲームで点差も近かったが、沖縄はベストなプレーをしないと勝てないチームだと感じた。一時は逆転して勝つチャンスもあったが、フリースローを落としたり、ターンオーバーが出たりした。明日はミスを減らさないといけない。

◆岸本3点弾 チーム救う
 若きエースがチームを救った。シュートがことごとくリングに嫌われた試合序盤、滋賀の追い上げを受けた中盤、1桁の得点差で競っていた最終盤。流れを変えたい場面に、岸本が高確率で3点シュートを決めた。「プレーオフで戦う可能性がある滋賀には何が何でも勝ちたかった」。両チーム最多の22点を決め、満足そうに汗を拭った。
 立ち上がりから苦しい戦いだった。タイトに守備を仕掛けてくる滋賀を崩せず、開始から2分以上も無得点に抑えられた。それでも岸本が要所でリングを射抜いて反撃のきっかけをつくると、小菅も外角で続いて滋賀を引き離した。「いかにしてノーマークになるか考えていた」と岸本。小菅は「自分のシュートを打てていた」と振り返る。
 第2Qには15点の大量リードを奪ったが、滋賀が外国人選手を中心に激しく攻めると流れが変わり、第4Qには試合をひっくり返された。しかし、直後に岸本が3点弾を決めて滋賀の勢いを止めた。岸本は「今日のプレーを好調だと思わず、もっとプレーの質を上げたい」と誓った。
 この日は米国から戻った並里成もコートに立った。岸本は「ゲーム中にアドバイスをしてくれて頼りになった」と振り返る。そして、「並里選手が入ったことでチームのバリエーションが増える。一緒にコートでプレーしてお客さんを楽しませたい」と期待を込めた。(平安太一)