安慶名主将「全国Vを」 法大が初の沖縄合宿


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法政大の主将として新シーズンからチームを引っ張る安慶名舜=11日、宜野湾市立球場

 東京六大学野球リーグの法政大が7日から県内で初の合宿をしており、興南高で甲子園の春夏連覇を経験した安慶名舜も参加している。昨秋のリーグ戦では打撃ランキング5位(3割3分3厘)の実績を残した安慶名は新チームで主将に就任。「チームの雰囲気を作ってリーグ戦、全国大会で優勝を目指す」と力を込めた。

 2013年は安慶名にとって大きな変化があった1年だった。春季リーグ戦で代打として起用されたが、中飛と結果を出せずに終わった。その後はベンチ入りできずにスタンドから試合を見守り、「思うようなプレーができず、もがき苦しんでいた」。
 結果を求めて挑んだ秋季リーグ前のオープン戦は「人生で一番のスランプを味わった」と語る。結果を出せず、秋季リーグでベンチ入りを逃したら就職活動をしようと決意していた。そんなとき、父・一樹さんから「悩んでいても仕方ない。できるところまでやってみろ」と声を掛けられた。
 安慶名は「父の言葉で気持ちが吹っ切れて、思い切りやってみようと思った」。打撃練習を徹底してベンチ入りをつかみ取ると、代打で起用された9月の慶応戦で2安打の活躍を見せた。「試合の準備を入念にやってきたので結果を出す自信があった」と振り返る。
 その後は1番右翼で先発メンバー入り。「打席で気持ちに余裕ができて投手もしっかり見えるようになった」と成長を感じた。しかしチームは優勝を逃し、「悔しい気持ちが強い」と唇をかむ。自身も優勝が懸かった一戦で結果を出せず、「まだまだ足りない」と満足していない。
 4月からは春季のリーグ戦が始まる。「一つ一つのプレーを一生懸命やってチームの雰囲気を良くしたい」と引き締まった表情を見せる。そして、「去年の悔しい思いを試合にぶつけて優勝をつかみ取る」と意気込んだ。(平安太一)