金武町議選、収支未報告 告発せず 選管「犯罪と思わず」


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 【金武】金武町議会の議員9人が公職選挙法で定められた期限内に、選挙運動費用収支報告書を提出していなかったなどの問題で、町選挙管理員会の上原浩事務局長(町総務課長)は、13日の町議会3月定例会で、提出義務を怠った議員を捜査機関に告発しない方針を示した。安富信武氏への答弁。

 刑事訴訟法239条では公務員に対し、職務の中で犯罪があると思量される時は告発しなければならないと定めている。上原事務局長は、未提出問題などについて「犯罪とは思っていないので告発しない」と説明した。公選法の罰則規定の適用については答弁を控えた。
 町選管の宜野座敏男委員長は未提出が相次いだ原因は「当事者の判断によるもの」と説明した。だが、町選管の事務手続きにも課題があるとして、今後は、立候補者説明会で提出義務や期限、罰則を書面などで説明するという。提出後のチェック体制も強化する。
 複数の議員が過去の選挙でも報告書を提出していなかったことには、保存期限の3年が過ぎた報告書は保管されていないため、検証できないという。