国、土壌調査へ キャンプ瑞慶覧のドラム缶


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 【東京】小野寺五典防衛相は14日の記者会見で、宜野湾市のキャンプ瑞慶覧内で、米軍が廃棄したとみられるドラム缶が発見された問題を受け、防衛省が来週中に土壌調査を始めると説明した。発見場所は米海軍病院の移転先で、返還予定地でないことから基地内の管轄権がある米側の許可を得て立ち入り調査を行う。

 沖縄防衛局はドラム缶の付着物や現場から採取された土壌の有害物質などの分析を行う。小野寺氏は「地元の不安を軽減するためにも徹底した調査が必要だ」と強調。調査範囲の拡大には「市と相談しながら検討していきたい」と述べた。
 日米地位協定は、米軍は返還跡地の原状回復義務や補償義務を負わないと規定するが、基地内の原状回復義務や立ち入り調査などの規定はない。有害物質などが見つかった場合、原状回復や補償を日米のどちらが担うのか不透明で、米軍の管轄権下での詳しい調査も課題となりそうだ。