重量挙げ全日本Jr. 屋良94キロ級日高新V 女子・佐渡山も頂点


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 重量挙げの第34回全日本ジュニア選手権大会は第2日の15日、栃木県立県南体育館で行い、男子94キロ級で屋良一郎(南部工高)がスナッチで139キロを挙げて日本高校記録を更新、ジャーク168キロ、トータル307キロで初の頂点に立った。
 女子53キロ級では佐渡山彩奈(宮古高―平成国際大)がトータル159キロ(スナッチ69キロ、ジャーク90キロ)で初優勝した。

◆4度目で集大成 日本高校新、屋良「最高」
 男子94キロ級の屋良一郎(南部工高)がスナッチで日本高校記録となる139キロを挙げた。高校3年間の集大成となる4度目の全日本ジュニアで初の頂点に立ち、「やっと優勝できた。それも日高新で最高」と喜びをかみしめた。
 従来のスナッチ日本高校記録は138キロ。同じ重量を105キロ級で出場した1月の琉球新報旗で挙げていた。「(試技の)3本しっかり挙げ、142キロぐらいいくつもりだった」
 最初の133キロは成功したが、2本目に挑んだ139キロで失敗。「ひじが決まらず、ぶれてしまった」。だが、3本目はしっかり修正して記録更新。「しっかり調整できた。軽くいけた」と余裕も感じるほどだった。
 ジャークはスナッチで1キロ差だったライバル選手の重量を見ながら、1、2本目とも成功。優勝を確実にした後に3本目は171キロの県高新を狙った。これは立ちくらみで落とし「残念だった」と悔しがるが、強いと言われた前の記録保持者を上回るスナッチには満足している。
 大会は世界ジュニアの選考会を兼ねている。「代表に選ばれ、もっといい記録を出したい」と大舞台でのさらなる活躍を目指す。

◆目標届かず悔しがる 初出場Vの佐渡山
 女子53キロ級の佐渡山彩奈(宮古高―平成国際大)は初出場で優勝をつかんだ。
 ジャークとトータルで自己ベストを更新。だが、目標とするトータル160キロに届かず、「悔しさの方が大きい」と話した。
 「調子は良かった」という一方で、「普段より軽く感じ、焦ってしまった」と振り返る。スナッチは2本目まで成功。自己記録と同じ72キロに挑んだが、ひじが曲がってしまい失敗。「いつもの悪い癖が出た」
 ジャークは先週の練習で成功したばかりの90キロに2本目で成功。公式戦の自己記録を3キロ上回った。3本目はさらに1キロ上積みしたが、失敗となった。
 「優勝という結果を残せたことは良かった」としながら、内容には不満が残った。練習ではトータルで今回の目標を上回る162キロを挙げている。「次は(スナッチ)70キロ、(ジャーク)90キロを確実に挙げたい」と果たせなかった160キロ達成を見据えた。