FC琉球 隙なし2連勝 サッカーJ3第2節


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FC琉球―ブラウブリッツ秋田 後半6分、先制のゴールを決め喜びを爆発させる琉球のDF屋宮大地(6番)を祝福するイレブン=16日、県総合運動公園陸上競技場(普久原裕南撮影)

 サッカーJ3のFC琉球は16日、県総合運動公園陸上競技場でブラウブリッツ秋田と第2節を行い、2―0で勝利した。開幕から2連勝を飾り、リーグの首位に躍り出た。

前半からFW青木翔大やMF友利貴一らがゴール前に切り込んでチャンスを作った。ディフェンス陣は序盤から奮起し、秋田にほとんどチャンスを与えることなく前半を終えた。後半も試合の主導権を握り、6分にDF屋宮大地が右足で先制した。18分には途中出場のMF富所悠がロングシュートを決めてリードを広げた。守備は終盤まで崩れることがなく、秋田を寄せ付けなかった。第3節は23日、静岡県の藤枝総合運動公園サッカー場で藤枝MYFCと対戦する。

FC琉球(2勝)
2―0(0―0,2―0)
ブラウブリッツ秋田(1分1敗)

 【評】FC琉球が好守備で秋田を抑え、攻撃面でも圧倒した。守備は河端や浦島を中心に手堅く、強いプレッシャーでミスを誘った。秋田のシュート数をわずか4本に抑えることにも成功した。攻撃では前半の序盤からサイドを切り崩して好機を演出。後半6分に右サイドから駆け上がった屋宮が先制、同18分に富所のロングシュートで追加点を奪った。秋田はゴール前の連携がかみ合わず、好機にボールを奪われて流れを逸した。(平安太一)

◆よく走ってくれた
 薩川了洋監督(FC琉球)の話 選手が頑張って開幕から連勝できた。暑い中で、選手は最後まで足を止めずによく走ってくれた。決定力不足やミスがあって満足とはいかないが、ゲームプラン通りの展開ができたことは合格だ。3連勝を目指して頑張る。

◆次につながる内容
 与那城ジョージ監督(秋田)の話 前半はボールを回せていたけど、大事なところで中に入れられずに苦戦した。これからどうすべきか課題も残ったが、ボール回しは悪くないので、次につながる内容だった。

◆攻守に勢いつかむ/後半に2発
 強烈な一発がゴールに突き刺さった。後半18分。ピッチに送り出されたMF富所悠が最初にボールに触れた瞬間だった。自らの前にスペースがあるのを確認すると、左足を振り抜いた。ボールは勢いよくゴールを目指し、キーパーの頭上をすり抜けた。「気持ち良かった」。会場を沸かせるロングシュートを決め、口元を緩めた。
 序盤から攻守に勢いがあった。相手守備を翻弄(ほんろう)する巧みなパスワークで攻め上がると、何度も秋田ゴールを脅かした。ディフェンス陣も激しいプレッシャーでボールを奪い、前戦につないでチャンスを広げた。一瞬の隙を突かれてピンチを迎える場面もあった。それでも気迫を前面に出して守り、得点を許さなかった。
 試合が動いたのは後半だった。MF藤澤典隆が中央から切り込むと、右サイドからDF屋宮大地が駆け上がってきた。「イメージ通りのボールが来た」と藤澤のパスに右足で合わせて先制点をもぎ取った。
 直後に秋田に押し込まれたが、薩川了洋監督が「高い技術がある」と信頼を寄せる富所が一発を決めると、勢いを取り戻した。
 「試合に出たら結果を出そうと思っていた」と富所は語る。開幕から2連勝を飾り「チームの雰囲気がすごくいい」とうなずく。そして「3連勝できるようにする」と次戦を見据えた。(平安太一)