第61回県高校野球春季大会第1日は21日、沖縄セルラースタジアム那覇などで1回戦6試合を行った。豊見城南は3―2で知念との接戦を制した。
沖縄高専は美来工科に6―4で逆転勝ち。与勝は延長十一回にもつれ込む激戦の末、球陽に4―3でサヨナラ勝ちした。陽明は7―0で那覇を破り、石川は11―4で首里東を下した。沖縄工業は10―0で中部農林にコールド勝ちした。大会第2日の22日は同球場などで9試合が行われる。
◆エース吉浜 成長証明
豊見城南のエース・吉浜敬祐が一回り大きくなって春のマウンドに上がった。力のある知念打線に10安打を許しながらも要所を締めて2失点の完投。勝負どころではシンカーやカーブで打者を手玉に取った。照屋圭二郎監督は「走者を出したときの粘り強さが出てきた」と納得の表情で語る。
初回から得点圏に走者を背負う苦しい立ち上がりだった。「緊張で腕が振れていなくて自分の投球ができなかった」と吉浜は振り返る。それでもチームが初回に先制し、四回と五回にリードを広げたことで「徐々に緊張もなくなった」。
六回には安打と死球で1死満塁のピンチを迎えたが、落差のある変化球で後続を連続三振に仕留めた。
「チームメートから打たせたら絶対にアウトにすると言われて、自信を持って投げられた」と仲間の支えに感謝する。八回には長打と犠飛などで1点を失い、2死一、三塁と危機に立ったが、再び変化球で空振り三振を奪った。
昨秋の大会はピンチで球が真ん中に寄って痛打されていたという。冬場の練習では強気に内角を突く投球を徹底し、「前は死球を怖がっていたけど、今は自信を持って投げられる」と成長を実感した様子だ。右腕は「今日は仲間に支えられてつかんだ勝利だ」と語り、「次は自分がしっかり抑えてチームを救いたい」と表情を引き締めた。(平安太一)
<きのうの結果>
沖縄工 10―0 中部農林
(五回コールド)
沖縄高専 6―4 美来工科
陽明 7―0 那覇
(八回コールド)
石川 11―4 首里東
(七回コールド)
与勝 4―3 球陽
(延長十一回)
豊見城南 3―2 知念
<きょうの試合>
▽1回戦
【セルスタ】9時
糸満―向陽
興南―那覇西
那覇工―西原
【宜野湾】9時
宮古―開邦
八重山農林―普天間
那覇国際―八重山
【北谷】9時
沖水―北谷
南部商―宮古工
本部―北山