具商、逆転サヨナラ 県春季高校野球第3日


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具志川商―浦添商 延長11回具志川商2死満塁で、8番平川雄斗が逆転の左前打を放つ=23日、沖縄セルラースタジアム那覇(諸見里真利撮影)

 第61回県高校野球春季大会第3日は23日、沖縄セルラースタジアム那覇など3会場で1回戦9試合を行った。具志川商は浦添商に延長十一回、5―4で逆転サヨナラ勝ち。首里は7―1で中部商に快勝した。

豊見城は延長十回の末、2―1で浦添工に逆転で競り勝った。コザは名護を6―3で突き放し、前原は南風原に9―2の七回コールドで大勝した。具志川は粘る浦添に4―3で逃げ切った。第4日の25日は、同球場などで2回戦8試合を行う。

◆具志川商・平川、左手で殊勲打/延長十一回、浦商倒す
 延長十一回裏、具志川商2死満塁。打席に立ったのは、苦しみながらもマウンドで踏ん張ってきたエース平川雄斗。1ボール、2ストライクと追い込まれての4球目。外に逃げる変化球に「体で反応した」。
 前のめりに体勢を崩しながら左手一本で打った球はレフト前へ。三走宮城信之介が生還し、逆転サヨナラ勝ち。秋季8強の浦添商を倒したナインは、ベンチを飛び出し歓喜の表情で抱き合った。
 初回に2点を先制され、主導権を奪われた。タイミングの合わない打線に真玉橋長郎監督は「練習でやってきたことをしっかりやろう」と声を掛けた。
 リズムに乗れないまま、迎えた九回の攻撃。この回から代わった2番手投手の立ち上がりを攻め立てた。3番宮城の二塁打を足掛かりに「来た球を全部打とうと思った」という7番徳田将人の中前打でこの回3点目。土壇場で同点に追い付き、延長戦につなげた。
 九回に三塁打で2点目を奪った6番平良好大は「諦めなかった。絶対に追い付くという気持ちだった」ときっぱり。2回戦も「きょうみたいに皆でつないでいきたい」と話し、強い気持ちで臨むことを誓った。(宮里努)