県予算、訪米予算削除も 野党が修正案、可決は微妙


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 県議会の社民護憲、県民ネット、共産党、社大党の野党4会派は25日、県の2014年度予算案について仲井真弘多知事の訪米経費を削除する修正案を提出する方針を確認した。ただ可否の鍵を握るそうぞうは態度を明確にしておらず、26日の予算特別委員会での可決は微妙な情勢だ。

 野党の一部には県予算案そのものを否決すべきとの意見も根強いが、会派間調整では「否決は県民生活への影響が大きい」との主張が大勢を占め、修正案で足並みをそろえた。カジノ施設誘致事業の削除も検討されたが、中立会派そうぞうにカジノ導入への前向きな意見があることに配慮したとみられる。野党側は25日、そうぞうに修正案への協力を要請。修正案にそうぞうの要望を盛り込む可能性もある。そうぞうは知事への辞任要求決議などで野党と共同歩調を取ってきたが、同会派の當間盛夫氏は取材に対し「修正案では予算の大半を認めることになる。さまざまな選択肢を検討したい」と含みを持たせた。
 予算案は委員会を経て28日の本会議で採決される。過去には委員会と本会議で採決結果が異なる事例もあり、波乱も予想される。
 委員会では修正案を先に採決し、可決されれば、次に知事訪米事業を除いた予算案を採決する。修正案否決の場合は当初の予算原案を採決する。