全国高校選抜重量挙げ 男子56キロ級・知念勇斗が優勝


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ジャーク2本目で大会新記録の125キロを成功させる知念勇斗(豊見城)=26日、石川県の金沢市総合体育館(平安太一撮影)

 重量挙げの第29回全国高校選抜大会は26日、石川県の金沢市総合体育館で行われた。男子56キロ級で知念勇斗(豊見城)がトータル218キロ(スナッチ93キロ、ジャーク125キロ)で優勝、森将太(南部工)がトータル197キロ(85キロ、112キロ)で準優勝した。

知念のジャークは、大会新記録。
 男子62キロ級では幸地芳(南部工)がトータル208キロ(93キロ、115キロ)で3位に入った。女子53キロ級の當間星香(豊見城)は4位だった。

◆男子56キロ級・知念V/ジャーク 堂々大会新
 知念勇斗(豊見城)は成長を続けている。前回大会で53キロ級を制し、今大会は56キロ級の頂点に立った。2階級制覇と選抜大会の連覇、さらにはジャークの大会記録の更新という結果もついてきた。「1年間でしっかりと伸びている」。一歩ずつ前に進んでいることを確信し、何度もうなずいた。
 王者にふさわしい堂々とした試技だった。スナッチは全選手の記録が確定した後に登場。1本目で90キロを成功させると、順位表のトップに名前が掲示された。「最初をしっかり決めてほかの選手と差をつけたかった」との言葉には風格さえ漂う。
 ジャークでも最後に試技台に立ち、1本目で120キロを挙げて優勝を決めた。そして迎えた2本目。「知念選手が大会記録に挑戦します」とアナウンスが流れた。
 会場の視線を集める中で「みんなの期待とプレッシャーを力に変えた」。練習で固めたフォームを崩すことなく、125キロを高々と差し上げた。「一番良かった試技で達成感がある」と表情を崩した。
 3本目は「練習でもやったことがない」という130キロに挑戦した。失敗に終わったが、「(バーベルを肩の高さに引き上げ立ち上がる)クリーンは成功できたので収穫があった」と前向きだ。「総体と国体でも去年の自分を上回りたい」と目標はまだまだある。「今日の結果が今後の練習の原動力になった」とうれしそうに笑った。
(平安太一)