障がい者選手を支援 NPO、ガイドブック発行


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スポーツ施設のバリアフリー情報を紹介するガイドブックを発行した「バリアフリーネットワーク会議」の親川修代表(右)とスタッフ=10日、沖縄市照屋

 障がいのある人や高齢者を支援するNPO法人バリアフリーネットワーク会議(沖縄市)がこのほど、障がいのあるアスリート向けにガイドブック「沖縄県スポーツ施設バリアフリー情報」を発行した。障がい者を対象にした、スポーツ施設の本格的なガイドブックは全国的にも珍しい。

 同法人が県から受託して取り組む「観光バリアフリー推進モデル事業」の一環。2020年に開かれる東京パラリンピックのキャンプ誘致も見据え、観光とスポーツ利用の相乗効果を狙う。選手からの聞き取りに加えて同法人のスタッフが現地に足を運んで取材し、運動公園や体育館、野球場など、離島も含めて計17カ所を取り上げた。
 練習後に話し合いをするための会議室があるか、車いすで入れるシャワー室を備えているか、ドアはスライド式か開き戸か―などを一目で分かるようアイコン(記号)で示した。空港や宿泊施設のバリアフリー情報、接骨院の連絡先なども載せ、同法人の親川修代表は「空港に着いてから帰るまで、これ1冊あればストレスを感じず過ごせるようにした」と話す。
 計2千部を作成し、県外の障がい者スポーツ団体にも送った。親川代表は、県外トップ選手の練習を間近に見ることで、県内の障がい者スポーツの普及につながることも期待。「沖縄を障がい者スポーツのメッカにしたい」と力を込める。冊子の問い合わせは同法人(電話)098(929)1140。
(大城周子)