那覇西クラブ男女V 県ハンドボール一般選手権1部


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 ハンドボールの第47回県一般選手権大会最終日は13日、浦添市民体育館であり、8チームが参加した男子1部の決勝は那覇西クラブが終盤に速攻で畳み掛け、パームヒルズクラブを29―21で下した。

女子1部決勝は延長の末、那覇西クラブが27―25でシーコルズに競り勝ち、出場3チームの頂点に立った。男女の上位2チームは5月17、18日に大分県である九州一般選手権(男子)、九州クラブ選手権(女子)に出場する。

◆堅守速攻さえる/男子・那覇西ク、終盤に本領発揮
 男子決勝は、総合力で上回る那覇西クラブが終盤に本領を発揮、食い下がる相手をねじ伏せた。
 立ち上がりは相手の試合巧者ぶりに手こずった。攻守にぎこちなさが目立ち、GK嘉陽宗亮の好セーブなどで何とかしのいだ形だ。後半も、監督兼選手の比嘉律が「自分たちでブレーキをかけてしまう時間帯がある」と語る通り、一時5点差まで広げたリードを追い付かれる苦しい展開。だが、ここから踏ん張った。
 比嘉が「どのポジションも、選手が代わっても遜色ないチームづくりをしてきた」と言う層の厚さを生かし、頻繁に選手を入れ替えて相手を揺さぶった。声を出し合って守備の隙をなくし、相手の戻りが遅くなったところを右サイドの国吉佑らが速攻を重ねて引き離した。この日は主将の友利彬彦の誕生日でもあり、友利は「前日に、20代最後の誕生日だから優勝をプレゼントしてちょうだいと言っていた」と、仲間と一丸でつかんだ勝利を喜んだ。
 高校や大学で実績のある選手がそろう。決勝でチーム最多の7得点を挙げた国吉は昨年12月に加入したばかりで「若いチームでノリが良い」と特長を語る。昨年は九州5位で全国大会の「ジャパンオープントーナメント」に臨んだが、1回戦敗退。比嘉は「シュート力、技術力、精神力の全てを上げていきたい」と躍進を期した。(大城周子)

◆集中力切らさず2年ぶりの栄冠/女子・那覇西ク
 ○…女子決勝は、2月の県総合選手権でも再延長までもつれこんだ2チームが再び延長戦を演じた。最後まで集中力を切らさなかった那覇西クラブが雪辱を果たし、2年ぶりの栄冠を手にした。
 前半はミスから相手に流れを渡し、7―14。「守備から走ろう。うちらは走らないと勝てない」。チームの約束事を確認し、迎えた後半。相手の得意とするポストを使った攻撃を封じ、ボールを奪ったら若手を軸にとことん速攻を仕掛けて追撃した。延長は足が止まった相手に対し、佐久川真美、新崎朱里、仲村由紀乃らが積極的に攻め込み、決着を付けた。
 主将の國川友希は「九州も決勝まで残り、全国切符をつかみたい」と笑顔で誓った。

男子決勝・那覇西クラブ―パームヒルズクラブ 後半、相手守備をかわしてシュートを狙う那覇西クラブの国吉佑=13日、浦添市民体育館(金良孝矢撮影)
女子決勝・シーコルズ―那覇西クラブ 後半、積極的に攻撃を仕掛ける那覇西クラブの新崎朱里