川平湾で観光用EV船 国内初、今月下旬に稼働


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川平マリンサービスが導入したEVグラスボート「ちゅらら」=14日、石垣市川平の川平湾

 【石垣】石垣市の川平湾でグラスボート遊覧事業を手掛ける川平マリンサービス(石垣市、高嶺良晴社長)は、電気推進船(EV船)の運用を4月下旬にも始める。観光用EV船の実用化は国内初という。同日、就航セレモニーを開き、披露した。

 EVグラスボート「ちゅらら」は4・8トンで旅客定員数は22人。EV船の制御技術などを研究する東京海洋大学の協力を受け、県外の造船会社などに発注し、完成した。
 26キロワット時の電力をためることができるリチウムイオン電池を装備した。1回の充電で6回(1回約30分)の運航が可能で、ディーゼルエンジンに必要だった燃料費は6分の1に低減することが見込めるという。製造費は約3千万円。うち石垣市が一括交付金を活用し600万円を補助した。
 同社は排ガスを出さない環境に優しい遊覧船としてPRし集客を目指す。
 就航セレモニーで高嶺社長は「EV船の運用をきっかけに環境に配慮した観光地としても注目されると期待している」と話した。