スマホで新宿駅“探検” 上原さん開発アプリ高評価


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新宿駅構内を忠実に再現した「新宿ダンジョン」のゲーム画面

 北谷町在住のゲームクリエイター上原大介さんが開発したスマートフォン向けアプリ「新宿ダンジョン」がゲーム業界で話題となっている。東京の巨大ターミナル・新宿駅構内の改札口や柱、階段までも忠実に再現したロールプレイングゲームだ。

駅構内に設置された出口やお宝などを探して集めたり、駅の一番奥を目指したりする。駅の利用者や鉄道ファン以外からも高い評価を受け、10万ダウンロードすれば、大ヒットとされるゲームアプリ業界で、3月の公開から1カ月で既に30万ダウンロードを記録している。
 上原さんは沖縄生まれの沖縄育ちで、一度も県外で生活したことはない。「新宿―」開発のきっかけは、旅行で東京を訪れ、巨大で迷路のように複雑な新宿駅で迷った経験からだという。「ダンジョン」とはゲーム業界で「迷宮」の意味。
 上原さんはその後、1年半の間に何度も東京を訪れ、新宿駅を調べ続けた。「途中で何度もやめようと思ったが、支払った飛行機代が悔しくて、意地で完成させた」と苦笑する。
 「新宿―」は無料でダウンロードでき、ゲーム内に課金アイテムなども設置していない。収入はゲーム画面のバナー広告のみだ。
 今後、シリーズの続編も検討中で、いずれは沖縄を訪れる観光客向けのゲームアプリ開発も目指す。上原さんは「アプリ開発は場所を選ばない。沖縄に居ながら世界を相手に勝負できる」と話し、沖縄から世界を視野にゲーム開発に挑んでいく考えだ。(佐々木健)