キングス終盤失速 bjリーグ第50戦


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 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=41勝8敗)は20日、香川県の高松市総合体育館で高松ファイブアローズ(西地区7位=20勝29敗)と今季第50戦を行い、59―62で逆転負けを喫した。

キングスの連勝は4で止まった。第2、3クオーター(Q)、キングスはジェフ・ニュートン、キブエ・トリムがリバウンドを拾い、一進一退ながらもリードを守った。第4Qは5分すぎにドゥレイロン・バーンズが3ポイントで得点したのを最後に全く得点できず、高松の守備の前に屈した。レギュラーシーズン最後の2連戦となるキングスの次戦は26、27の両日、愛知県の岡崎中央公園体育館であり、浜松・東三河フェニックスと対戦する。

高松ファイブアローズ(21勝29敗)
62―59(12―18,15―15,14―22,21―4)
琉球ゴールデンキングス(41勝9敗)

◆精神力を鍛え直す
 伊佐勉HC(キングス)の話 勝ちたいという気持ちが、高松の方が上だった。オフェンスでは決めるべきシュートが入らないと勝てない。精神力を鍛え直して、次戦に挑みたい。

◆自壊、第4Qわずか4点
 1点ビハインドで迎えた第4Q、残り4秒。キングスのキブエ・トリムが得たフリースローは、2投ともリングにはじかれ、逆転の目は完全に消えた。リードを奪いながらも最終Qは高松の気迫に完全に抑え込まれ、ミスが重なったキングスは自壊した。
 兆しは第2Qからあった。守りから速攻へつなげ、並里成のパスを受けた山内盛久が得点。その直後にも同じような場面があったが、シュートミスで得点ならず。守りからリズムをつくろうとしても波に乗れない。
 互いに我慢する中、迎えた第4Qもミスが続き、奪ったのはわずか4点。試合全体でもターンオーバーが高松の倍の12。ゴール成功率が25・6%。数字の悪さがこの日の出来を物語る。シーズン勝率8割を超えるキングスに、王者らしさが全く見えなかった。
 日本人選手でチーム唯一の2桁得点をした岸本隆一は「きょうのバスケットを続けては勝てない。苦しい状況をチームで打破するつもりが空回りした」と危機感を持つ。
 来週にレギュラーシーズンの最終2連戦、さらにはプレーオフを控え、チーム全体が危機感を共有する。主将の金城茂之は「一つ一つのチャンスを自分たちでつぶした。同じような試合を繰り返さないためにも、この1週間を大事にして臨みたい」と気を引き締めた。