西原高、男女V4 バレー平安杯


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 バレーボールの第59回平安杯全九州総合選手権大会兼第69回国体選手権選考高校県予選大会最終日は21日、那覇市民体育館で決勝リーグの残り試合を行い、4年連続で西原が男女ともに優勝した。男女の西原と準優勝した男子・美里工、女子・首里は、5月9日から宮崎県で開催される九州大会への出場権を獲得した。

男子/エース仲本 要所決める
 一進一退の接戦も西原の頼れるエース仲本賢優が要所でことごとくスパイクを決め、第1シードの美里工を2―0のストレートで退けた。
 第1セットの前半は西原が優位にゲームを進めながらも美里工の長身、長堂大輝、仲地力孝に強いスパイクを決められ19―19で並ばれた。点を取っては取られる展開が続いたが、仲本が左からのクロスを決めて第1セットを奪った。
 第2セットに入り、美里工リードの展開が続いたものの、最大でも点差は2点までで西原は決して大崩れしなかった。
 美里工のミスが出たところで、左打ちの西原・宇久田尚伍が決めて22―21と逆転。すかさず速攻で仲本が23点目、高さのあるクロスで24点目を決め、最後はフェイントでマークを甘くさせ、ブロックの間を打ち抜いて勝利を決めた。
 身長186・4センチの仲本は全日本ジュニアユース代表として自分より長身の選手たちと合宿に参加する中で、守備の必要性も感じ、さまざまなテクニックも習得した。トップレベルの中で得た力をコート上で発揮することで勝利に貢献した。
 昨年11月の新人戦、1月のKBC杯は美里工が連続優勝し、西原は2大会優勝を逃していたが、新1年からリベロの玉那覇優斗とセンターの金城夢己が加わり、チームは活気づいた。
 春高バレー経験者も5人いて、主将の西泊颯斗は、厳しい試合展開にも「楽しむことができた」と語る。精神面で成長した新生西原は全国での活躍に向けてさらなる成長を目指す。
(関戸塩)

女子/堅実プレーで雪辱
 女子西原は2勝同士で首里との頂上対決を迎えた。西原にとって首里は春高バレー出場権を奪われた因縁の相手。雪辱を期して望み、堅実なプレーで危なげなく勝利を手にした。
 全国ジュニア代表に招集されたエースの与儀綾夏がレフトに入り、大きく手をしならせるスパイクがコートに突き刺さる。セッター上地ひめこが相手を見極め、与儀と両看板の大城ひかりへとボールを振り分け、変幻自在に相手のマークを外した。
 川田学監督は「つなぎのプレー、地味なプレーを大事にした。全員バレーの勝利だ」と優勝に目を細める。
 ライバルへの雪辱も果たした西原は、5月末から始まる県高校総体に向けて弾みを付けた。

男子決勝リーグ 西原―美里工 打点の高いスパイクで得点を量産した西原2年生エースの仲本賢優=21日、那覇市民体育館(仲本文子撮影)
女子決勝リーグ 西原―首里 レフトから力強いスパイクを放つ西原の与儀綾夏=21日、那覇市民体育館