キングス 延長辛勝 bjリーグ第51戦


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 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=41勝9敗)は26日、愛知県の岡崎中央総合公園体育館で浜松・東三河フェニックス(同地区3位=27勝23敗)と今季第51戦を行い、延長戦の末に72―67で勝った。

第1クオーター(Q)はキングスのアウトサイドシュートが決まらず、開始から5分をわずか3点に押さえ込まれた。第2Qからは持ち味の堅守で浜松の流れを断ち切り、アンソニー・マクヘンリーのバスケットカウントで同点に追い付いた。山内盛久は攻守で存在感を示し、37―22と大きくリードして前半を終えた。しかし第3Qは一転して浜松がペースを握った。キングスのシュートはリングにはじかれ、要所でミスやファウルが飛び出して同点に追い付かれた。第4Qは両者一歩も譲らず延長戦にもつれ込み、キングスはドゥレイロン・バーンズやマクヘンリーが粘り強く加点して辛くも勝利を手にした。浜松との第2戦は27日午後1時半から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(42勝9敗)
72―67(12―15,25―7,8―23,16―16,延長11―6)
浜松・東三河フェニックス(27勝24敗)

◆大口選手の活躍許した
 伊佐勉HC(キングス)の話 後半は僕自身がアジャストできずにクロスゲームになった。指示通りの動きに結び付かず、浜松の大口選手に活躍を許してしまった。オフェンスは自信と責任を持って、内外からリングにアタックしてほしい。明日はレギュラーシーズン最終戦なので、キングスらしいバスケをやりきる。

◆後半失速 POへ課題
 延長戦を制して勝利をつかんだものの、多くの課題が浮き彫りになった。チャンスに不要なファウルやターンオーバーが目立ち、57・1%にとどまるフリースローの成功率は多くの得点機を失ったことを物語る。浜松をロースコアに抑えて粘り勝ったこと以外に好材料はなく、プレーオフに向けて気持ちを締め直すことが求められそうだ。
 シュートが決まらなかった第1Qは浜松にリードを許したが、徐々に修正して第2Qは試合の主導権を握った。マクヘンリーがインサイドに切れ込めば、バーンズは外からリングを射抜いて得点を重ねた。高さを生かしてリング下を脅かす浜松の攻撃陣に対しては、激しくプレッシャーを与えて仕事をさせなかった。
 前半を終えた時点で15点差。マクヘンリーは「第3Qまでオフェンス面で機能してフリースローも決まっていた」と語る。しかし後半に入ると攻撃が重くなり、外からテンポ良く得点する浜松の猛追を受けた。キングスも小菅直人のパスワークを起点に浜松ゴールに迫ったが、フィニッシュを決められず、試合を振り出しに戻された。
 延長戦こそキングスが底力を見せたが、後半は浜松の勢いの方が際立った。マクヘンリーは「課題を残した試合だった」と反省を口にし、「リードしているときに相手に付け入る隙を与えずしっかり戦いたい」と次戦での修正を誓った。