沖尚男女 別格V 県高校柔道体重別新人


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 柔道の第39回県新人体重別高校大会・第30回県新人体重別高校女子大会は26日、沖縄市武道館で行われ、団体は男女ともに沖縄尚学が栄冠を手にした。男子は5年連続、女子は17年連続の優勝。個人戦は男女の全階級で沖尚勢が頂点に立った。

◆男子 闘志前面 寄せ付けず
 決勝は副将戦まで全て1分足らずで一本勝ち。男子の沖尚は昨年の九州新人大会3位の実力を見せつけ、危なげなく頂点に登りつめた。「みんなが攻めの柔道をやっていた」と比嘉竜希主将は胸を張る。目指すは全国の上位で、「もっと高い意識を持ってチームをレベルアップする」と決意を新たにした。
 比嘉主将は「アップの時から調子がいい姿を相手に見せつけようと思った」と語る。その言葉通り、試合前から強い闘志がみなぎっていた。
 先鋒(せんぽう)の和多田健太は開始から約10秒で有効を奪うと、そのまま横四方固めに移って一本勝ち。続く松瀬篤紀は鮮やかな内股を決めて相手をねじ伏せると、中堅の岩切廉はわずか8秒で一本背負いを決めた。
 副将の中村ジェームズ翔は大内刈りで技ありを奪い、横四方固めで勝負を決めた。「本当は得意の大外刈りで決めたかった」と苦笑いしながら、「上を目指して得意技を磨きたい」と気を引き締めた。
 大将の那根将貴は「いつものように技がかからなかった」と反省を口にする。「技の入りもワンパターンだった」と振り返るが、最後は恵まれた体格を生かして横四方固めで決めた。全員が強さを発揮してつかんだ優勝に、那根は「新しいチームは環境が充実している」と力を込める。「目指しているのは全国のベスト4」と高みを見据え、「全国で一本を決められるように技を磨く」と口元を引き締めた。(平安太一)

◆女子 隙なし 全国見据え
 女子の沖尚が格の違いを見せつけた。決勝は先鋒(せんぽう)の島袋玲海が開始5秒で一本勝ちすると、中堅・比嘉杏美乃の不戦勝を挟んで大将の新垣さつきはわずか3秒で一本勝ち。相手を全く寄せ付けずに圧勝し「目標は九州と全国で上位に入ること」と口をそろえた。
 「次につながる試合になるように意識した」と言う島袋は「先鋒として後ろの人に流れをつなぐ試合ができた」と満足げ。準決勝では得意の寝技で勝利した比嘉は「次は立ち技で一本を取りたい」と意欲的だ。
 島袋は昨年の九州高校新人大会で優勝、1年の比嘉も中学時代から輝かしい実績を残してきた。新垣は今年の全国選抜ベスト8の実力を持つ。「いいメンバーがそろった」と新垣はうなずき、「それぞれが自分の役割を果たせたら全国でも通用する」と自信をのぞかせた。

男子団体決勝 積極的な攻撃で相手を圧倒する沖尚の大将・那根将貴=26日、沖縄市武道館(金良孝矢撮影)
女子団体決勝 大内刈りで一本勝ちを決める沖尚の新垣さつき