バドミントン稲福杯 沖国大男女制す


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 バドミントンの第15回稲福杯争奪選手権大会の最終日が27日、那覇市民体育館で行われ、男女ともに沖縄国際大Aが優勝を飾った。準優勝は男子がヨネックス、女子が沖縄銀行だった。

◆攻め急がず 粘り発揮/沖国大女子・俣村
 相手選手のショットがバックラインをオーバーするのを見届けると、その場に座り込み、喜びを爆発させた。女子優勝を懸けたシングルス。沖国大Aの俣村南紗が上村麻衣(沖縄銀行)との死闘を制し「みんなと勝てて良かった」と団体戦の勝利を喜んだ。
 ともに1ゲームずつ取り合って臨んだ第3ゲーム。俣村は序盤からコートを支配し、立て続けにポイントを奪う。
 カットを多用し、クリアやロビングも大きくはっきり打つ。決め急がない。これまで課題として取り組んできたシングルス対応のプレーが、うまくはまった。
 しかし連戦の疲労が俣村を襲う。試合前に右脚が、試合中には左脚がつってしまった。途中から力を発揮できず、それまでのプレーも鳴りを潜めた。最大11点あった差を詰められ、同点に並ばれた。
 「追い上げられて『勝ちたい』『一発で決めよう』という気持ちが出過ぎていた」と俣村。しかし仲間たちの応援を背に気持ちを立て直すと、相手のショットを粘り強く拾い、シーソーゲームを制した。
 目標は10月の全日本学生選手権(インカレ)への出場権獲得。そのために6月の九州学生選手権、8月の西日本学生選手権での上位進出を目指す。俣村は「ダブルスには自信がある。シングルスが上達すればインカレも夢じゃない」と全国を見据えた。(荒井良平)

◆後輩活躍に奮起/沖国大男子主将・玉野
 男子を制した沖国大Aは、格上のヨネックスを相手に第2ダブルスの外間孝二・金城遊組が健闘。優勝の行方はシングルスにもつれ込んだ。
 後輩ペアの活躍に刺激を受けた主将の玉野清大。今月から結成したペアで出場した第1ダブルスに敗れており「後輩たちがつないでくれた。負けられない」とシングルスへ闘志を燃やした。
 拾ってつなぐスタイルでポイントを重ねた。疲労がピークに達した最終盤には「きつかったので逆に思い切り攻めていった」と気持ちを前面に押し出した。ショットを連発し、試合を決めた。
 直近の目標は5月の県総合ダブルス大会。「去年はベスト8どまりだったので4強以上を目指したい」と話した。

女子決勝 ラリーで攻める俣村南紗(沖国大A)=27日、那覇市民体育館(諸見里真利撮影)
男子決勝 シングルスでスマッシュを打つ玉野清大(沖国大A)